カテゴリ:

~この記事の要点~

・イドリブでまたもや空爆
・シリア反体制派とヌスラ戦線が合流?
・いよいよリビア・シルトで大詰めの作戦決行
・シリアで移行政権の枠組み合意?


おはようございます。
目新しい動きは無いのですが、先日お伝えしたシリア・アレッポでの48時間の停戦は今のところ守られているようです。
停戦期限はもう終わりますから、また戦闘が始まる恐れがあります。これ以上の破壊は両者に取って悪影響だと思うのですが、どうなるでしょうか。


シリア北部、イドリブで空爆

▼空爆があったシリア・イドリブ(グーグルマップ)

▼イドリブの市街地(グーグルマップ)
イドリブ


アレッポの停戦で、少しは落ち着きを取り戻せば、と願っていたのですが、アレッポの南西部に位置するイドリブで空爆が行なわれました。
シリア政府軍の空爆だと思います。先日はイドリブの野菜市場が被害に遭いましたから、連続での空爆です。これはヒドイ。
これにより、一般市民少なくとも28人が死亡したと、「シリア人権監視団」が発表しています。
空爆を受けたのはヌスラ戦線が掌握しているイドリブ県サルマダに近い場所にある国内避難民キャンプで、女性や子どもを含む市民28人が死亡し、50人が負傷したとのことです。



これに関連して興味深いニュースを発見しました。


反体制派とヌスラ戦線が合流?


▼シリア・ダマスカスで旗を広げるヌスラ戦線の兵士(CNN)
ヌスラ戦線

ロシア・スプートニクが伝えています。要点は

・米国防省はアレッポで反政府勢力がヌスラ戦線と合流したことを認めた
・アメリカが過激派組織の拠点を正確に把握していないことは明らか
・穏健派の反体制派にも一定の影響を及ぼす



これを先ほどのイドリブの空爆に照らし合わせると、ロシアの頭の中が見えてきます。
ロシアの言い分としては、アメリカはヌスラ戦線やISの拠点を把握しきれていない。そのためヌスラ戦線を狙った攻撃を積極的に取れない。
それが原因で過激派の支配地域を広げてしまった。シリア軍とロシア軍はそれを看過できないから、ヌスラ戦線への空爆を積極的に実行する。
民間人に被害が出たとしても、それは致し方ない。実際に過激派に打撃を与えているのはロシアなのだから...。こう言いたいのでしょうか。
アメリカに任していては、テロ掃討は不可能だ。そうアピールした記事であることは否めません。


リビアのIS戦はいよいよ大詰め


リビアでは、IS掃討作戦が進んでいます。カダフィ政権崩壊後、混乱に付け込んだISもリビアでは壊滅しそうな勢いです。

▼今後のリビアを占ううえで最重要地点のシルト(グーグルマップ)


・リビアの各地の軍が協力してISの拠点シルトを攻撃することがすでに決まっている
・シルト解放合同作戦本部の報道官は、シルト解放作戦は今週末に始まると語った模様
・作戦はリビア東部からの軍と西部からの軍が協力して行い、作戦に参加する航空機のための空港が2か所近くに用意されている模様
・報道官は、作戦参加の軍は更に現地に到着しつつあり、数日以内に完全な体制が整うと語った


日本メディアでは絶対にお目にかかれません。いよいよシルト解放作戦が実行されるようです。
この作戦でリビア軍がシルトを奪還できたら、ISはリビア撤退を余儀なくされるでしょう。
しかし現地メディアではかなりの激戦が予想されていて、ISは総動員で待ち構えている様子。さらに地雷の埋設も完了しているようです。
恐ろしいですね。このようなことが現実に行なわれている。皆さん、想像できるでしょうか?今週末ですから、注目すべきです。犠牲者が多く出てしまうでしょう。


本当に?シリアで移行政権に関する合意?


この記事を見た瞬間、飲んでいたコーヒーをこぼしそうになったのですが...。
イランのParstodayに信じられない記事が。

・国連シリア特使が、シリア政府と反体制派の間で、新たな移行政権に関する合意が締結されたことを発表
・国連のデミストゥラ・シリア特使は文書を公開し、シリアの政府と反体制派の協議団は、この文書によればシリアの独立、統一、領土保全、内政不干渉を支持する中で、新たな移行政権の役割に関して合意を締結しているとのこと。
デミストゥラ特使
「この文書ではまた、戦略的な問題、テロ対策を行う合同の組織、国境地帯や地域の安全に対する支援の提供、集団的な安全を確保するための中立地帯の設定方法について、双方が立場を明確にする必要性が強調されている」


これだけの大ニュースならCNNやAFPも伝えているはずなのですが、このイランのニュースサイトでしか配信されていません。
(日本では当然ながら取り上げてない。それからイランからの発信というのがまた信用ならない...。)
移行政権の合意、とありますが、反体制派は移行プロセス自体にアサドが関与している時点で拒絶していたはずです。
そこがクリアされずに合意するはずがありません。アサド政権を維持したがるイランの思惑でしょうか。これはインテリジェンスも含んだ、非常に緻密な戦略の一環かも知れません。


こうして情報を整理して、まとめてみますと各国の思惑が透けて見えるようになります。
まだまだ私も予備知識が足りていないと自覚していますから、勉強と研究を重ねて、精進していきます。
そのなかで皆様に有益な情報を発信していきたいと思います。
本日も頑張りましょう。


Mitsuteru.O


引用参考元
・グーグルマップ
・AFP
・スプートニク
・アルアラビアネット
・パーツトゥデイ


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