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シリアへ米中央軍の最高司令官が訪問したようで、クルド人部隊やアラブ系の民族部隊への支援を続ける意思を示した。
また、イラクでファルージャ奪還に向けて、最終的な作戦に入ったようだ。地元住民にも非難勧告を出していて、大規模な空爆が予想される。

ファルージャ


シリアでは相変わらずシリア政府軍、ロシア軍、有志連合軍、アラブ連合、反体制派、ヌスラ戦線、ヒズボラ、そしてISなど、まるで戦国時代のように、血を流す戦いを続けている。
しかし世界共通の敵であるISについては弱体化が確実に進んでおり、各国の空爆が効果をあげているのは事実である。
まず、このISの壊滅をすべての国で取り組めば、シリアの混乱は解決の道へと進む可能性がある。


これらの作戦はもしかすると、有志連合が当初予想していた第2段階の終結を意味するものなのかもしれない。有志連合の作戦には第3段階まである。
この第2段階とはISをラッカ(シリア)とモスル(イラク)の根拠地から追放するために、これらの地域を孤立化させることを目的にしている。
この第2段階作戦は、イラクではユーフラティス流域でアンバール県の安定を回復し、ティグリス川流域ではモースルの孤立化を目指して、既に始まっている。
注目される最終段階では、特殊部隊も使い、ISが再び復活できないようにするために彼らを壊滅させることである。


シリアでは先日、ロシアがアメリカに合同作戦を打診したようだが、アメリカが拒否したという。有志連合を率いる立場としてロシアと手を組むことはできないだろう。
一方イラクでは、何やらきな臭い動きが目立つ。それはグリーンゾーンでのデモが過激化していることだ。イラクの元指導者サドル師率いるデモ隊だが、とても不穏な気配がする。
イラク政府の運営に不満を残すスンニ派の代表的な指導者である。この人物は先月、テヘランへ訪問している。イランと接触する理由がわからない。なぜシーア派の大国の後ろ盾を取り付けたいのだろうか?


イラクは、アメリカが目指した民主政治の失敗作に終わる可能性が高い。存在しない大量破壊兵器から始まったイラクの悲劇は最終局面を迎えている。フセイン・バース党の消滅からスンニ派の冷遇に至るまで、ここ最近のイラクは褒められるような政治を行っていない。結局はイラクのことはイラク国民で決めればよかったのかも知れない。終わりの始まりとなるのか、はたまたイラクが民主主義の旗を降ろさずに立ち直るのか。


ただシリア、イラクでのアメリカでの動きは、この有志連合軍の戦術オペレーションの表れだと言える。
最終段階に突入するまでに、イラクの政治に関する道筋は付けておきたいところである。ただ繰り返すようだが、サドル師とイランの接触は注意すべきだ。イランがスンニ派を助けるために大規模な作戦を行う可能性もある。シリアでは、もはや停戦と和平などできる状態にないので、とにかくISの壊滅から手を付けるべきだろう。


Mitsuteru.O


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