米フロリダ州オーランド中心街にある同性愛者向けのナイトクラブで男が銃を乱射し50人が死亡した。
ISが犯行声明を出し、犯人の男は射殺されたが、以前からISへの忠誠を誓うような言動をしていたことが明らかになっている。


 オバマ大統領はホワイトハウスから声明を出し、「テロ行為であり、憎悪による行為であることは確かだ」「性的少数者にとっては特につらい事件だ」と述べた。

オバマ


 これも完全なるテロ攻撃である。許可が必要であれど、安易に武器を所持できる環境であれば、テロの可能性は倍増するだろう。同性愛者向けのクラブが狙われた経緯は慎重に判断しなければならないが、アメリカで同性愛者同士の結婚が認められるケースもあったため、それに反発する目的での犯行なのかもしれない。


 しかし、理不尽なのは、ISの手法である。同性愛者とISが掲げる思想が合わないとしても、これはひどい犯行である。。卑怯なのは、国際社会で何かしらテロやテロに準ずる行為があった場合、それに便乗して「ISによる犯行である」と言ってしまえば、国際社会に対して大きな宣伝効果が見込めることである。


 例えば日本で何かしらの凶悪犯罪が起こったとしよう。その事件を起こしたものが警察の取調べで「ISに忠誠を誓っている」と発言すればどうなるだろうか。その本人はISが掲げる思想や理念、カリフ制国家の樹立を掲げることを理解していないにも関わらず、そう供述すれば、日本のマスコミはパニック報道を起こすだろう。


 さらにISも便乗して「ついに日本でもISの共鳴者が現れた」と世界に宣伝するはずである。
なにやらテロ対策に関しては、完全に後手の対策に終始している。これは性質上、致し方ないことかも知れないが、一旦アメリカで銃乱射事件が、ISによる犯行としてすり替わる、あるいは変化することは本当に危険なことである。またテロ攻撃の手法が、ひとつ増えたような印象である。


Mitsuteru.O


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