街を歩く人たちに「中東、中央アジアの紛争といえば?」と聞けば、大多数がアフガン戦争を思い出すだろう。
ソ連侵攻や内戦での共産革命の打倒を掲げたイスラム主義が台頭して、タリバンという悪夢を生み出したアフガニスタンだが、思い返してみればよくここまで復興したものだと感じる人も多いだろう。
イスラム急進主義が生み出した聖戦の軍団「タリバン」がまさか暫定政権を築くなど、世界の誰が予想しただろうか。その後の紛争で廃れてしまった不毛の土地、アフガンは見事?に復興を成し遂げつつある。

アフガン


不安定な治安情勢が続くアフガニスタンの復興について話し合う支援国の会合が、日本の代表も参加してベルギーで開かれ、参加各国が日本円で総額1兆5000億円余りの支援を表明し、今後、復興を軌道に乗せられるかが焦点になります。
このうち日本の薗浦副大臣は最大で1600億円の拠出を表明しました。

アフガンが危険な土地となってしまった原因は、国際社会の認識の甘さがあったからだと私は考える。かつての内戦で台頭したタリバンだがその実態はとんでもない集団で、現在中東や欧州で暴れ回るISと同じような考えで、かつてのイスラム帝国の再構築をアフガンにおいて本気で目指していた。女性が街に出てはいけなかったり、酒などの嗜好品の禁止、欧米文化の廃止、男性のヒゲの長さまで決められた。カブールやカンダハルなど主要都市までその統治は進み、それを放置してしまった国際社会には大きな責任がある。

パキスタンやサウジアラビアなどが武器の供与を実施した結果、生み出したイスラム原理主義武装派は欧米の介入に怒っている。「自分達の国に関わるな」と言う。
例えばそれが平和的にイスラム原理主義に基づく国家を建設するなら理解はできるが、何万人もの国民を虐殺し、非人道的な手段による国家の樹立は絶対に許すことはできない。日本にも「外国の戦争には介入するな」「平和維持に武器はいらない」という主張をする人がいるが、それは絶対に間違いである。ISやタリバン、その他の武装集団の好き勝手は絶対にさせてはならない。同時に国家の正規軍の暴走も国際社会で監視するべきなのだ。そのためにあらゆる国際機関を通じて、平和を享受するなのだ。国際社会はそういうシステムである。

日本も今回アフガン支援を行う。というよりも何年も前から支援は行っているし、2012年には東京でアフガン支援に関する国際会合が行われている。
どれだけの人が知っていただろうか。日本は国際貢献にかなり積極的なのである。その現実を多くの人に知ってもらいたい。


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