栃木県・宇都宮市で10月23日、爆発が3ヶ所同時に起こり日本社会に新たな波紋が広がっている。

宇都宮3

宇都宮爆破 トップ

事件は宇都宮市内で30分の間に、住宅や駐車場、公園の3か所で相次いで爆発が起き、元自衛官の栗原敏勝容疑者(72)が死亡したほか、近くにいた男性3人が巻き込まれ重軽傷を負った。栗原容疑者は、公園内での爆発で死亡し、遺体からは遺書が見つかっていて、警察は、栗原容疑者が2件の爆発を起こしたあと、公園で爆発物を使って自殺したとみている。

学ばないメディア またも爆発音と報道

この事件が起きた当初、大多数のマスコミ・テレビ局は靖国爆破事件と同様に「爆発音」と報じている。
爆発音がしたということはすでに何らかの理由で爆発が起きており、これを爆発音と誤魔化すメディアの操作には大きな違和感が感じる。

犯人の動機は

宇都宮2


事件を起こし、自爆をした容疑者は元自衛官の男性。
自衛隊時代に問題があったり過激思想があったわけではなさそうだ。
遺書に、「命を絶って償います」と書いており、家庭内の悩みと共にこんな文言を記していたことがわかっている。自ら開設したとみられるブログや動画投稿サイトには妻との不仲がつづられ、離婚を巡る訴訟などへの不満が何度も記されていた。「自暴自棄」などとの記述もある。

個人的なストレス、社会への不満がこうした事件に結びつくことが度々あるが、ここまで過激な事件を起こすことは稀である。殺人事件や通り魔事件も恐怖ではあるが、多くの人間を一瞬にして傷つけてしまう爆破テロは日本社会で新たな脅威となる。






テロはイスラム過激派だけではない証拠


何度もこのブログで懸念を伝えてきたが、「テロ」はイスラム過激派だけがするものではない。
社会への不満、個人的ストレス、家庭内での出来事などの理由で、今後も「爆破テロ」が起こる可能性は十分にある。
そうした手法を用いることは、中東などで起こるテロなどのニュースに触発される背景もあるだろう。懸念されることは”過激思想のテロよりも摘発が難しい”ことである。

いわゆるローンウルフ、ホームグロウンのカテゴリーになるのだが、過激思想が無いということは警察当局による内偵も難しく、事件発生後の対処しかできなくなる。
もし、宇都宮で起きたこの事件が東京などの大都市のターミナル駅で起きればどうなっていただろうか。

社会への不満がテロへとつながる時代に


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「日本でテロが起こるはずがない」多くの人がそう思っているが、それはイスラム過激派や政治的な犯行での意味だろう。
今回のような社会的不満や個人的ストレスによる爆弾テロは日本が抱える新たな問題になるだろう。解決策はそう簡単には見出せない。普通の日本人による、日常の中に完全に溶け込んでいる人間が起こすのだから。


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