イラク・モスルで行われているISからの奪還・解放作戦の戦況について世界中が熱い視線を送っている。
世界を震撼させている恐怖の過激派組織の一掃につながるかどうか、大事な戦いであることが明白であるからだ。

ISモスル


しかし日本のメディアの関心の低さには驚く。日本にテロの脅威が無いためか、それとも国際社会が感じている危機感の共有ができないだけなのか、理由はさておき非常に悲しい現実である。

関心を示さない日本メディアの代わりにこのブログでIS戦の詳細を伝えていく。

確実に進むモスル奪還作戦

イラク軍統合作戦司令部によると、モスル近郊では同日までに78の町や村が解放された模様。 イラク軍側はIS戦闘員772人を殺害し、23人を拘束。車に仕掛けられた爆弾127個を解体した。2つの爆弾工場を発見し、400発近い爆弾を処理しという。

その結果、 ISの戦闘員と家族が数十人単位でモスルを脱出し、イラク北部シンジャルの南方に位置するIS支配地区、バージを通ってシリア側へ越境しているようだ。ISは確実に退却をしており少なくともイラク側の発表だけを見ると順調に作戦は進んでいると言える。

残虐性で対抗するIS


キルクーク


一方のISはシリアへの退却を進めながらも、モスルで抵抗を続ける姿勢を見せながら残虐な行為も行っている。
国連人権高等弁務官事務所によると、ISはモスルの南およそ45キロのサフィナ村で住民15人を殺害。ほかの住民に恐怖心を植えつけるため、遺体を川に投げ込んだようだ。また、モスル郊外の建物で拘束していた元警察官50人を殺害したという情報があるという。

また、ISはイラク軍への陽動作戦として、イラク北部のキルクークで奇襲攻撃を実行した。
キルクークのカリーム知事は「攻撃は終結し、市内は現在、通常の状態に回復している」と述べて撃退したことを言明。3日間の戦闘でIS側は少なくとも74人が死亡し、一方で政府側では治安部隊を中心に46人が死亡した。今回の襲撃の首謀者を含む複数のIS戦闘員を捕虜として拘束した。

またイラクの戦況ではないが、パキスタン南西部クエッタで警察学校の宿舎が襲撃され、死者61人、負傷者117人が確認された。ISが犯行声明を出している。

活発化する周囲国の軍事行動

軍


モスル奪還作戦の成功により各国もIS掃討に向けて活発化している。
トルコ軍はISとクルド人武装組織を同時にたたく「ユーフラテスの盾」作戦を開始。それ以降にトルコ軍による空爆や砲撃で子ども22人を含む市民96人が死亡した。

さらにロシアのリャブコフ外務次官「人道的停戦を改めて実施するかどうかという問いは、今の時点では現実的ではない」という見方を示し、米国が主導する有志連合の怠慢と外交的解決の見通しの乏しさを理由に、早期に再停戦に踏み切る可能性を否定した。

ロシアに関しては「疑わしきは攻撃対象」としてシリア内戦に臨んでいるため、反体制派(自由シリア軍)やイスラム戦線にも攻撃を加えている。ISの掃討には絶対にロシアの協力が必要である。

米国はISが首都と称するラッカへの攻撃を強化すると宣言しており、これでIS掃討はかなり進むかも知れない。しかし気をつけなければならないのは、ISによるテロ攻撃。弱体化したときにテロを繰り返すので、警戒したい。


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