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【IS戦争】イラクで決戦 モスル奪還作戦が始まる

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イラクのアバディ首相は17日未明にテレビ放送された声明で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に支配されている北部の都市モスルの奪還作戦が始まったことを明らかにした。
戦闘は数週間続く見通し。同国中部ファルージャや西部ラマディをISISから奪還した作戦と同様、激戦となることが予想される。
(CNN)

イラク・モスル
 

イラクでISに制圧されていたモスルの奪還作戦が始まった。数週間前からいつ始まるのか、と噂されていたがついに本日その作戦が始まった模様。イラク軍を中心に、介入を続けている有志連合軍、シーア派民兵、クルド人部隊の合同作戦のようで、モスルの東西から包囲作戦を実行する模様。

シーア派民兵がモスルの東西どちらかから攻撃を仕掛けて、戦闘機からの空爆も立て続けに行い、モスルから脱出を試みるIS戦闘員を迎え撃つ作戦だ。ISはすでに攻撃を察知しており油田を爆破するなど抗戦の構えを見せているが、今回の作戦は非常に大規模であり、イラクのアバディ首相がテレビ演説を行うほど大々的な発表も行い、その本気度が伝わっている。「イラクの未来を左右する戦いである」との趣旨で国民に結束を呼びかけている。

モスルの住民も避難しており、ISも負傷した戦闘員をシリアに帰還する動きを見せており、いよいよ大規模な交戦が始まる見込み。ISはモスルを失えばイラクにおける支配地域のほとんどを失うことになり、大打撃となる。シリアでの戦線にも大きな影響を及ぼすことになり、組織の弱体化につながるのは必至であり、日本では注目されていないが世界中でモスル奪還作戦が注目されている。


今、世界で起こっていること。みんなで考える。
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イスラム教犠牲祭が始まる 各地でのテロ警戒を

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 イスラム世界では今日から犠牲祭が始まる。イスラム教の祭日のひとつで、多くのイスラム教徒が特別な日として巡礼などを行う。

モスク
 

 サウジアラビアのイスラム教徒の聖地、メッカへの巡礼と重なることから、各地でテロへの警戒が強まっている。イスラム教徒は本来、平和を願い、穏健な人々が多いのだが、一部の過激思想に魅せられた人々が世界を恐怖に陥れている。イスラム教徒全体の大切な行事を、血で染めることなどもっての他である。絶対にテロを許してはならない。

 メッカ巡礼については他の問題も浮上している。サウジアラビアとイランの関係悪化だ。両国は現在、国交を断絶しており緊張状態にある。元々対立しあう間柄で両国とも中東の覇権国と自認しているからこそ、お互いの主張をぶつけ合う事態になっている。

 今年は米同時多発テロから15年の節目を迎える。その観点から、メッカ巡礼と犠牲祭のタイミングでテロを計画する可能性は非常に高い。さらにイランは米同時多発テロの根幹はサウジアラビアがアルカイダなどの過激派を庇っており、米国がそれを守り、自らテロを誘発させたというキャンペーンを行っている。緊張の高まりを利用してISなどの過激派が、テロ攻撃を実行する可能性がある。十分に注意したい。

 ドイツでは昨日、テロを企てたとされる3人の容疑者が逮捕されている。犠牲祭のタイミングでのテロ計画かも知れない。ISが欧州やアジアでのテロを計画していたことは、以前にも書いた記事にあるように周知の事実である。参考にしてもらいたい。
(参考記事:軽視してはいけないISのテロネットワーク

 中東や欧州だけでなく、アジアでもイスラム教徒は多い。インドネシアでは警戒が強まっている。渡航の際には十分に気をつけてもらいたい。そして、日本も例外ではない。国内のモスクや大型商業施設、空港やターミナル駅での警戒が予想される。十分に気をつけていただきたい。

(この記事は編集長のコラムです。)

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軽視してはいけないISのテロネットワーク

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  イスラム過激派組織ISの実態が窺い知れるニュースが飛び込んできたので紹介する。


  先日8つの言語で書かれたISの新たな機関誌がインターネット上で公開された。対象となった言語は、
英語、フランス語、ドイツ語、トルコ語、インドネシア語、ウイグル語、パシュトー語と、少なくとも8つの言語で書かれている。
機関紙の最新情報には、シドニーのオペラハウスやスタジアムなど、人々が集まるところでテロを実行するよう呼びかけている。

  ISがメディア戦略に長けていることは周知の事実だが、ここまで他言語に対応した機関紙を公開することは相当な労力と開発能力が必要になる。通信社や新聞社でもここまでの他言語で公開はしていない。

  他言語の機関紙発表には様々な事実が証明されたことになる。まずフランス語やドイツ語に対応した言語は、ISの戦闘員の中に欧州から加入した外国人戦闘員が今でも多いことが考えられ、未だに加入する余地があること。

  さらにウイグル語での公開は、先日キルギスで起こった中国大使館爆破テロのISの関与が証明されるものではないだろうか。捜査でウイグル族の一部過激派とISが繋がっていることはすでに明らかにされているが、ウイグル語での公開はウイグル族を刺激する意味合いも込めているのだろう。

  IS関連の別のニュースでは、CNNが大スクープを発表している。パリ同時多発テロ事件を捜査している欧州当局はこれまでに、IS内部の仕組みや計画について新たに詳細な情報を得ていることが分かり米CNNが捜査筋から大量の資料などを独占入手したとのこと。

・CNNは捜査資料約9万ページ分を入手
拘束されたISのメンバー2人の供述や携帯電話のデータなどから当時さらに大規模なテロが計画されていたことが判明
欧州には今もISのメンバーが潜伏
・フランス国内の商店街やパリのスーパーマーケット、オランダでのテロも計画
・暗号通信が可能なメッセンジャーアプリで連絡交換
・容疑者はいずれも難民として欧州各国に潜伏
・同じように難民に紛れて欧州域内へ侵入しているISのメンバーはほかにもいるとみられる

国際社会を脅かすテロ組織に関する捜査資料を大量に入手したCNNはお見事である。しかしながらパリの他にもさらなる大規模テロを計画していた事実は恐るべきものだ。難民を装って入国した事実も明らかになり、今後の難民問題に影響が出ることが予想される。

(この記事は重要なニュースを紹介するダイジェストです。本記事ではありません)


古川 光輝 
https://twitter.com/mitsuteru1127 
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テロが再び活発化

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 アフガンとシリアでほぼ同時に爆破テロが起こりました。アフガンでは首都カブールで国防省を狙ったテロ、シリアではISが複数の都市で同時多発テロを敢行。ISはシリア政府軍や有志連合の空爆で、壊滅状態であるという観測が流れていましたが、まだまだテロ攻撃を実行できる能力と、ネットワークを保持していることが明らかになりました。

タリバン アフガンテロ
 


 カブールの爆破テロの詳細は以下の通り。


・首都カブール中心部の国防省庁舎そばで5日、爆弾攻撃が2件立て続けに発生

・保健省報道官によると少なくとも24人が死亡、91人が負傷

・タリバンのザビフラ・ムジャヒド報道官はツイッター上に犯行声明を発表


 アフガニスタン国防省の関係者がAFPの取材に答え、「最初の爆発は本省付近の橋で発生した。2件目の爆発が起きたのは、兵士や警察官、市民らが犠牲者を助けようと駆け付けた矢先だった」と説明した。


http://www.afpbb.com/articles/-/3099878?cx_part=txt_topics



一方、シリアで起こったISによるテロ攻撃の状況も入ってきています。

シリア テロ攻撃
 


・爆発が起きたのは同国西部のタルトスとホムス、首都ダマスカス、北東部ハサカ

・タルトスでは爆弾を積んだ自動車が爆発し、負傷者を助けようと人々が集まったところで自爆犯が爆発物を仕込んだベルトを起爆した模様

・地元の病院長の話として、少なくとも35人が死亡、43人が負傷したと発表

・ダマスカスでは、同市西部の道路で爆発

・ホムスでは自動車が爆発し、少なくとも4人が死亡。この地区はアサド政権派のシーア派の住民が大半である

・犯行はほぼ同時多発的


 在英のシリア人権監視団によると少なくとも計53人が死亡と発表しており、被害者の数は今後も増える見込み。G20で世界各国の首脳が、中国の対応に翻弄されながら意味の無い国際会議を開いているさなかでの悲惨なテロ攻撃となりました。米露はシリア情勢と対IS戦への対応を議論していましたが、他国にそのような議論がなかったことを非常に残念に思います。


http://www.afpbb.com/articles/-/3099841?pid=


 IS戦について言及すれば、先日トルコ軍および、トルコ軍の支援を受けた自由シリア軍(反政府組織の武装した民兵)の攻勢により、シリア北部ジャラーブルスから西方のアザーズにかけて十カ所以上の村落を奪還し、一帯を完全に掌握したことが明らかになりました。ISはこれにより資金調達や補給ルートを絶たれたことになり、大きな打撃になったはずでした。


 余談ですが気になるので触れますが、中東メディアのアルジャジーラはISの新司令官としてタジキスタン特殊部隊の元司令官を任命したと報じています。ISに参加したのは数年前だそうですが、米国では早速彼の情報について懸賞金を掛けたそうです。


 今回のテロは完全にその報復テロでしょう。こうして簡単に報復テロを実行させてしまう治安当局の能力の無さは死活的問題ですが、こうした血を血で洗う戦いに終わりは見えるのでしょうか。



古川 光輝

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中国大使館爆破  テロ攻撃はついに中国にも

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2016年91  古川 光輝

 

 

大使館爆破の詳細

 

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キルギスの首都ビシケクにある中国大使館でテロ事件が起こった。爆弾を積んだ車が門に突っ込み、自爆した模様。運転手が死亡し、キルギス人の大使館職員が負傷した。

中国大使館はビシケク南部にあり、米国大使館の近所である。爆発があったのは午前9時半ごろ。灰色のキノコ雲が上がり、爆音は市内のほぼ全域に響いたという。爆発で大使館の壁が崩れた。運転手の遺体の一部は爆発地点から約600メートル離れた場所まで飛んでいったという。

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テロを実行した自爆犯はこの車の運転手であったことが明らかになっている。地元のビシケク警察筋はAFPの取材に対し、三菱自動車の乗用車「デリカ」が同日朝、大使館の門を突き破り、大使公邸に近い中庭の中央部で爆発したと説明した。

AFP通信 http://www.afpbb.com/articles//3099103?pid=18246704&page=1

 

キルギス外務省の発表によると、アブディルダエフ外相は中国の王毅外相と電話で会談し、当局が中国の外交官の安全を確保するために必要な措置を講じると伝える。

 

キルギスのジェニシュ・ラザコフ副首相「爆発によって死亡したのは自爆犯のテロリストだけだった」と記者団に語った。

 

中国外務省の華春瑩副報道局長は今回の事件について「中国側は非常に驚いており、こうした極端な暴力行為を厳しく糾弾する」コメントした。中国側はキルギス側に全容解明を求めている。

 

 

 

テロ攻撃は十分想定しておくべきだった

 
 

私は何度もこのブログや、前ブログ「日本国際問題マガジン」にて指摘してきたが、もはやテロ攻撃は全世界で警戒すべきレベルにまで、その危機は高まっている。

(参考記事 「日本人の国際情勢の無関心 もう何も知らないでは済まされない」)

http://japan-in-the-world.blog.jp/archives/1056517865.html

 

イスラム原理主義者(過激派)は米国を憎み、ニューヨークでの同時多発テロやボストンマラソンを狙った無差別テロで国際社会を震撼させた。その後、アルカイダの特徴である大規模テロに変わり、タリバンの復活やISの台頭で、シリアやイラクを中心に小規模なイデオロギーを剥き出しにした、卑劣な暴力行為が中心となった。

 

一方でISは暴力によるカリフ制国家樹立の目標のためにテロ攻撃を活発化。攻撃はヨーロッパにシフトし、パリ、ブリュッセル、イスタンブールに大規模な無差別テロを実行した。そして、イスラム教徒が多い東南アジアの過激派組織へのネットワークを生かし、協力を求め、バングラデシュの首都ダッカでもテロ攻撃を実行した。そして今回のキルギスで起こった中国大使館爆破である。

 

今回の記事は特定のテロリストを取り上げたものではない。テロ攻撃を企て、実行する全ての過激派組織目線を向けたものである。中国に関して言えば、十分にテロの可能性が予想できたはずである。中国は南シナ海、東シナ海での違法な活動が目立つが、新疆ウイグル自治区住民への弾圧は何年も前から問題視されてきた。つまり中国は「敵が多い国」なのである。

 

ウイグル族はイスラム教スンニ派の民族で、13世紀にかけて中央アジアに展開した遊牧民であると定義付けされる。中国国内に最も多く存在し、カザフスタンやウズベキスタン、そして事件のあったキルギスにも多くのウイグル族が存在する。

 

しかし現在の新疆ウイグル自治区は漢族の入植が進み、中国人民解放軍の人員を含めると、ウイグル族よりも割合が多いことがわかっている。現在、ウイグル族は東トルキスタン共和国樹立のために、中国からの分離独立を画策している。現代史眺めているとソ連やユーゴスラビアの例見るように、独立運動が活発化した時期があった。独自の文化と所属する国家との宗教の違いは最大限に尊重されるべきである。中国は共産党政権という独裁的な政権であることから、分離独立には相当なアレルギー持っており、ウイグル族を武力により弾圧する行動に出ているのは周知の事実であった。

 

2015年にタイのバンコクで起きた連続爆破テロは、亡命を目指していたウイグル族109人が強制送還されたことへの報復だとされている。実際に過去にこうした大規模なテロ攻撃がなされたことをしっかり認識しておけば、中国を標的としたテロの可能性も予想できたと言える。問題は中国の治安当局や諜報機関、ならびにキルギスの治安当局が、事件を防ぎきれなかった点である。治安当局と諜報機関は国家を守ること最優先の任務とする。日本の当局も、もう一度危機感を高めるべきである。

 

 

世界は危険で溢れている

 

 

 キルギスの武装勢力とISの関係についてだが、どうやら緊密な関係を持っていることはないようだ。しかしキルギスにはイスラム過激派の「ヒズブ・タフリール」という過激派が存在する。2006年に活動を禁止されてきたが、タリバンやアルカイダと緊密な関係だったことが明らかにされている。今回の犯行がその組織に属する者なのかは不明だが、可能性としては十分にあり得る。その場合、ウイグル人による中国政府への反発よりも深刻な事態であると言える。

 

特筆すべきはキルギス人約500人がイラクやシリアでISと戦うために出国した経緯があることである。ISからしてみれば、ISを味方しない者は全て「十字軍」とみなして、攻撃の対象とされる。そのため、キルギス政府はISによる攻撃の脅威に直面していると危機感を示していたのだ。まさにその通りになってしまった。防ぐにも防げないのがテロ攻撃である。

 

 従来の戦争は攻撃に至るまでに、様々な兆候が目に見えてわかるはずだった。外交が決裂して、戦争をせざる得ない状況に追い込まれ、戦闘状態に入るケースがこれまでの戦争に多く見られたが、テロは予告なしに、無差別に民間人の命を奪う卑劣な犯行だ。まさに殺人事件の「通り魔的」犯行であり、言い換えれば巷で起こる「殺人事件」も「テロ」と認定されてもおかしくないのである。

 

 何度も言うが、テロは何もイスラム過激派だけの犯行を意味するものではない。反政府組織や個人であっても、武装し、民間人を無差別に殺害する行為は、今の時代で言えば全てがテロと認定することが可能なのである。

参考記事 「仏・ニースのトラック突入テロ 日本人が頭に入れておくべきテロの恐怖」

http://japan-in-the-world.blog.jp/archives/1059319682.html

参考記事 「外国人戦闘員の帰還とホームグロウンテロの危険性」

http://japan-in-the-world.blog.jp/archives/1056563752.html

 

 以上のことを頭に入れておけば、世界はテロの脅威に対してどう向き合っていけば良いか考えるきっかけになるのではないだろうか。テロリストはISだけではないが、例えばISは日本を「十字軍」の一員だと認定している。日本は自衛隊をシリアやイラクに派遣していないし、武力行使を伴うテロとの戦いに参加はしていない。しかし米国の同盟国であり、多額の中東支援を約束していることに対してISは反発しているのだ。

 

 そして「危険な地域に出歩かないことが一番の予防策」といったような夢物語は現代では通用しない。実際、日本人に人気の観光地であったパリやブリュッセル、イスタンブールでもテロは起こっている。そのなかで邦人の旅行者が巻き込まれなかったことは奇跡である。

 

 日本国内でもテロの可能性は十分にありえる。イスラム過激派だけでなく、反日団体、反政府団体による攻撃や、ホームグロウンテロ、ローンウルフ型のテロにも警戒が必要だが、残念ながらその全てを実行前に摘発することは、日本の諜報レベルでは不可能だろう。ただこれらの認識を理解していれば、ある程度の心構えはできるはずである。日本人に足りないものはそこなのだから。「平和ボケ」というものがいかに国をダメにするものか私は改めて実感した。若い世代の皆さんには、今回の中国大使館爆破テロをきっかけにテロが身近にあるものだと認識してほしい。

 
 

(古川 光輝)
今、世界で起こっていること。みんなで考える。
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仏・ニースのトラック突入テロ 日本人が頭に入れておくべきテロの恐怖

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 フランス革命を祝う、革命記念日に悲劇が起こった。お祝いの花火を見物に来た群集の中にトラックが突っ込み、最大で80人が死亡したという。


▼仏・オランド大統領は非常事態宣言の延長を発表
オランド大統領
 
ニーステロ

 
 フランスではパリで起こったカフェでの銃撃テロが記憶に新しい。いや、それよりも世界中でテロが頻発している。
ブリュッセル、オーランド、ダッカ、そして日本のメディアではあまり取り上げられないが、バグダッドやシリア、ベイルートでも多くの人々がテロの犠牲となっている。


世界を取り巻く安全保障体制


 ここでひとつ確認しておきたい。頭のなかでぼんやり気付いている方もいらっしゃると思うが、現在、世界を取り巻く安全保障の環境は多方面で混乱している。
西側諸国が懸念しているのはロシアの脅威。NATOはバルト3国やポーランドなどの東欧諸国に大規模な部隊を展開して、対ロシアへの抑止力を強めている。
ロシアはクリミア併合を行い、シリアにも積極介入することで国際的に力を見せ付け、影響力保持を狙っている。東欧諸国のロシアに対する不信感と、脅威は計り知れないだろう。


 続けて、中国である。言うまでもなく南シナ海・東シナ海の海洋進出と軍事拠点化に対する懸念である。我が国日本においても最重要課題といえる。
日本においては我が国の領土である尖閣諸島と、石垣島、沖縄をいかに守るか。その議論を(全く進んでいないが)国民を巻き込んで早急に行なう必要がある。
残念のなのは先日の参院選で、全く対中国についての議論が行われなかったこと。平和ボケもここまで来たかという感じである。   
南シナ海では先日、仲介裁判所の裁定において「中国による南シナ海の軍事拠点化は認めない」という裁定が下されたが、中国はこれに応じない姿勢を見せている。
以上のように東南アジアに全域で中国による脅威論が広がっている。


 次はシリアである。アサド政権と反体制派による内戦は未だに終わることがない。シリア内戦には、当事者であるこの両者の他に米国を中心とした有志連合軍、ロシア、イラン、そして過激派組織のIS、ヌスラ戦線、アルカイダ、タリバンなどが入り乱れ、乱戦模様である。このシリア内戦においてもロシアの影響力が高まっている。アサド政権を支持し、軍事的援助を用いてテロ組織を攻撃すると同時にシリア反体制派にも攻撃を加えている。
シリア内戦は反体制派よりも過激派組織との戦いに頭を悩ませており、終結の兆しが全く見えない。国連の役立たずぶりも目立つ。


真の危機はテロ攻撃


 そしてテロという新たな戦争である。ここでよく考えてほしい。
今、現代において多くの死者を出し、無差別に一般市民を殺害しているのはなにによる攻撃か。それはテロ攻撃だ。
ここで間違いを指摘されそうなので、追記するがシリア内戦におけるアサド政府軍の虐殺、有志連合などの無人機による空爆で、多くの一般市民が犠牲になっていることもここで確認しておく。
しかしそれらは「戦争が招く悲劇」である。シリアは内戦中であり、世界各国を巻き込んだ代理戦争の場になっている。


 一方テロ攻撃は、軍事的争いもなく、民主主義が確保され、平和を享受してきた先進国で行なわれる傾向にある。
無差別テロという真の意味はまさにここにある。欧米文化が憎くく、イスラム原理主義者以外は全てが敵、という思想の元に攻撃は行なわれる。


 そして最大の脅威はホームグロウン、ローンウルフ型のテロである。
過激派と直接連絡は取らず、社会への不満や個人的憎悪を理由にテロ攻撃を仕掛ける。


 ここであることに気付いた方は頭がキレる方だろう。
現代ではこのような犯罪も「テロ」と認定されるのだ。
日本でもこのような事件が多いはず。例えば2008年秋葉原で起こった歩行者天国にトラックが突入した事件。今でいえばこれもホームグロウンテロになるだろう。
個人的な理由(宗教観は関係なく)で無差別に殺害を起こす通り魔事件も、現代では「テロ」と認定される。


 つまり、世界各国の安全保障において最大の脅威は個人的な「テロ攻撃」だ。
懸念されるのは、日本のマスコミが正しく報じないことである。日本で考えられるテロ攻撃はイスラム過激派によるテロだけでなく、

・反日勢力
・安倍政権に批判的な暴力的集団
・社会格差に不満を持つ人物


などが挙げられる。これらの者が無差別に市民を狙うような通り魔事件を起こした場合、日本のメディアはどう報じるだろうか。
靖国神社で爆破テロを起こした韓国人によるテロ事件も「爆発音」と誤魔化すのだから、とても真実を報じるとは思えない。


 世界各国が取り組むべき安全保障体制の構築は、各国の情勢にもよるが、全世界が共通する懸念はテロであることは間違いない。
今回のニースで起きたテロのように、いつ日常の幸せが壊れてもおかしくない時代に私たちは生きている。
日本人だろうが無関心ではいられない。テロの脅威は常に頭に入れておくべきだろう。


Mitsuteru.O


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バングラデシュ・テロ 無念を乗り超えて考えるべきこと

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 1日夜に起こったバングラデシュのテロ攻撃は日本人が改めてISのテロ攻撃の対象であることを再確認した。
現在、各マスコミで展開される報道については、「なにを今さら」といった感じである。


▼ついに東南アジアでも大規模なテロが起きてしまった
救出された人
 
バングラ軍TOP

バングラ軍
 
 
ISが日本人を敵視していることは世界の共通認識であり、日本のマスコミはそれを知りながら日本が歩む道を提言せず、世界各地で行われるテロ事件に関心を示さず、日本人が被害に初めて遭ったタイミングでパニック報道を展開している。普段から問題提起と正しい予測ができていれば、日本独自の解決策も見えてくるだろうに。


日本人はテロとどう立ち向かうべきか


 今回のテロ事件で私たちが感じるべきポイントは、「当事者意識」である。
日本人がISから標的にされていること、そしてなぜ標的になっているのか。世代に関係なくそれを理解することが現代に生きる我々にとって大事なことである。
そして何よりも犠牲になった方々のことである。自分の家族、友人、愛する人がテロ攻撃の犠牲に遭ったらどう感じるか。
我々と同じ日本人が被害に遭ったことは、それと共通する。一部の過激派組織が何も罪の無い日本人を殺害した。同じ日本人として強い憤りを感じる。


 安倍首相は記者会見で「許し難いテロであり、強い憤りを覚えます。少しでも早くご家族の皆様が現地に行くことができるように、政府専用機を用意を致しまして、対応していきたいと思います」(産経ニュース)
と発言した。当然の認識だろう。
一方、民主党の岡田代表は「内閣の危機管理に対する正常な感覚が失われているということがはっきり出た」と今回のテロ事件を当たり前のように政治利用した。
「危機管理の感覚が失われている?」よくそんなものが言えたものである。と思わず笑いが出てしまう。
原発事故の対応や、尖閣諸島への中国による領海侵犯の既成事実を招いたのは民主党政権ではなかったのか?
尖閣や石垣島への中国軍艦の航行に危機感を感じない政党に、今回のような発言をする資格は無いだろう。


 日本人が確実に認識しておかなければならないことは、「時代は変わった」ということ。
戦争の形も、テロの手法も変わった。故にいつどこで被害に遭うかは予測できない時代になった。
「実行犯らは、世論の怒りの感情をも考慮に入れて行動を起こしているという。宣伝効果を最大限に高めることを目的に、標的の場所や時間帯、攻撃の方法を決めている」(AFP)
と解説しているが、まさにその通りであり、その攻撃が国際情勢にどのような影響を与えるか、そこまで考えてテロを実行している。
また、ホームグロウンテロに代表されるように、当局の捜査も困難を極めている。(参考記事・「外国人戦闘員の帰還とホームグロウンテロの危険性」


 AFPのこの記事の中に、専門家の一人のコメントとして、「機能不全に陥った国家、そして民主主義の欠如が、テロ行為を助長している」とあるが、これには疑問を呈する。
民主主義の欠落を意味するものは、例えば格差の拡大や、移民・難民問題、政府の権力拡大などから現れる批判的な思想に値すると思うが、そのような国家が優先されてテロ攻撃の対象になる可能性はあるものの、ベルギーやフランス、そして日本のような「成熟した民主主義国家」が攻撃に遭う理由にはならない。
したがって、民主主義の欠落よりも、欧米文化やイスラム教徒以外の人種を無差別に狙っているに過ぎないのである。


 参考までだが、今になって次のような記事を見ることが不思議で仕方ない。「日本人も『対テロ戦』の当事者とみなされている」(朝日新聞デジタル)
日本がアメリカとの同盟国であり、中東への経済支援、テロ抑止支援を積極的に参加していることを暗に批判しているのだろうが、これも私からすれば間違いであり、ISからすれば「純粋なイスラム教徒以外」は全て攻撃対象なのだ。だからこそ、世界はISを壊滅するしかないのである。


バングラデシュでの悲劇をどう見るか


バングラ地図


 東アジア、インド地方に位置するこの地でなぜテロが起こったのか。
バングラデシュでは以前から活動するイスラム過激派組織「ジャマートゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」という組織が存在する。
しかしバングラデシュの内相は今回のテロはISとの関連はないと主張している。一方のISは犯行声明を発表し、「ISのバングラデシュ支部の犯行」としている。
情報が錯綜していて、どの情報が正しいかは残念ながら現時点で判断できない。


 ホームグロウンテロの可能性も残る。ただ今回の犯行メンバーの実態を見ると、過去に過激思想による犯行で逮捕されたり、要注意人物に指定された人物であることが発表されていることから、やはり潜在的なテロリストであったことは否めない。また犯行の半年前から行方不明になっていたことを考えるとISとの接触もあり得る。組織的な犯行であると私は考える。
ただ、ISはラマダンに入ってから積極的なテロ攻撃を繰り返しているが、どのような連絡手段を取っているのだろうか。CIAなどのような各国の情報機関が通信傍受をしている以上、電話やメールの連絡手段はまずありえない。非常に難しい問題である。


 日本の警察庁もさすがに動くようである。
「事件に巻き込まれた日本人の居住地や勤務先を管轄する警視庁と埼玉、千葉、神奈川県警に合同捜査本部を設置するよう指示した。同日中に合同捜査本部を立ち上げる。国外犯規定を適用し、殺人か人質強要処罰法違反などの疑いを視野に捜査する」(ロイター)
外国の捜査機関が外国で治安維持や軍事作戦を敢行するには、その国の許可を得る必要がある。なぜならその国家の主権が存在するからである。
今回のテロ攻撃の犠牲者は、バングラデシュのインフラ事業などを担う、まさに国際貢献に徹する方々である。非常に無念である。その意思も背負って、政府や当局は動いてほしい。


 バングラデシュのハシナ首相 は、「イスラム教は平和の宗教。イスラムの名の下に人を殺す行為をやめろ。我々の神聖な宗教をおとしめるな」(CNN)
まさに正論である。イスラム教は本来平和を願う宗教である。正しく理解している方々にはよくわかるだろう。


 日本人が7人殺害された事実。これをどう受けとめるべきなのか。
日本のテレビ局は今日もいつもと変わりない番組構成である。何の罪の無い方々が複数人殺害されても、社会は普通に回り続ける。
世界でテロが起こる事実を、私たちは目をそらしてはならない。それらは日本にも大きな影響を与えている、その事実を正しく認識し、受け入れなければならない。
犠牲になった方々の無念を想い、ご冥福を祈りたい。ご遺族の方にはもはや掛けるべき言葉も見当たらない。無念の気持ちである。お悔やみ申し上げる。


Mitsuteru.O

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銃乱射テロを防ぎきれなかった責任はどこに?

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 アメリカでの銃乱射テロ事件は様々な方面で大きな衝撃を与えている。銃乱射事件はアメリカの社会問題として以前から指摘されていて、オバマ大統領も銃規制を強化していくとしているが、衝撃なのはそれがテロとして扱われることだ。

フロリダ


 まずCIAもFBIも、容疑者が危険人物だと認識しながらも、犯行を防げなかった点である。
この容疑者は過去にヌスラ戦線と関わりを持つ人物と接触したり、自分はヒズボラに感化されていると発言したり、宗教的混乱が生じている。


 ヌスラ戦線もヒズボラもISと敵対しているが、その宗教的混乱が容疑者を甘く見た理由なのかも知れない。イスラム過激派の宗教感を知らないのでは?と。


 さらにこの容疑者は世界的テーマパークである「ディズニーワールド」を視察していたことも明らかにされていて、計画的犯行だったことは明らかだ。


 CIAはテロを防ぐために通信傍受や、過激派に関わるあらゆる人物をマークしている。
CIAの元職員、スノーデン氏は日本人の大多数も、電話などの傍受を受けていると暴露した。それはアメリカ国内の安全保障において大きく貢献しているからである。


 このような形で、世界各国の諜報機関は情報収集を行い、各国に工作員を送り込み、祖国のために活動を行っている。
映画やドラマの世界ではなく、現実に行われていることだ。これが国際社会の常識である。


 しかし、今回のテロ事件を防ぎきれなかった。
しかもアメリカ国内に住む、アメリカ人の犯行だ。今回のようなホームグロウンテロは今後も起こり得る。むしろ主流になるかもしれない。


 また、世界中の研究機関が発表していることがある。ISは本当に卑怯だと思う分析がある。
今回の銃乱射テロで犯人がISと関わりを持っている、と発言している。その後、後付けでISが犯行声明を出した。つまり国外からの攻撃指示が出ていない証拠である。


 恐らく、犯人の単独的行動(ホームグロウン)、さらには国内に潜伏するISの幹部からの指示であることが考えられる。(だが後者は考えにくい。なぜなら幹部が潜伏しているのなら米当局はすでに掴んでいるはずだから)


 今回のテロを防ぎきれなかったことで、米政府内部からのCIAへの不満は一層高まるだろう。しかしCIAからすれば、ホームグロウンテロなど防ぎきれない、と考えているだろう。


 今回のような銃乱射タイプのテロが、もし米政府機関や、警察署、CIA本部などで起こった場合、アメリカは混乱に陥るだろう。
日本でも警戒を強めたい。日本では銃を所持できないが、爆弾製造など、簡単にできてしまうので危険であることは変わりない。


 テロ攻撃のレベルはまた複雑化しつつある。
ISトップのバグダディを暗殺したとしてもISは目的達成のために走り続けると考える。


Mitsuteru.O

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銃社会がテロの可能性を倍増させた

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 米フロリダ州オーランド中心街にある同性愛者向けのナイトクラブで男が銃を乱射し50人が死亡した。
ISが犯行声明を出し、犯人の男は射殺されたが、以前からISへの忠誠を誓うような言動をしていたことが明らかになっている。


 オバマ大統領はホワイトハウスから声明を出し、「テロ行為であり、憎悪による行為であることは確かだ」「性的少数者にとっては特につらい事件だ」と述べた。

オバマ


 これも完全なるテロ攻撃である。許可が必要であれど、安易に武器を所持できる環境であれば、テロの可能性は倍増するだろう。同性愛者向けのクラブが狙われた経緯は慎重に判断しなければならないが、アメリカで同性愛者同士の結婚が認められるケースもあったため、それに反発する目的での犯行なのかもしれない。


 しかし、理不尽なのは、ISの手法である。同性愛者とISが掲げる思想が合わないとしても、これはひどい犯行である。。卑怯なのは、国際社会で何かしらテロやテロに準ずる行為があった場合、それに便乗して「ISによる犯行である」と言ってしまえば、国際社会に対して大きな宣伝効果が見込めることである。


 例えば日本で何かしらの凶悪犯罪が起こったとしよう。その事件を起こしたものが警察の取調べで「ISに忠誠を誓っている」と発言すればどうなるだろうか。その本人はISが掲げる思想や理念、カリフ制国家の樹立を掲げることを理解していないにも関わらず、そう供述すれば、日本のマスコミはパニック報道を起こすだろう。


 さらにISも便乗して「ついに日本でもISの共鳴者が現れた」と世界に宣伝するはずである。
なにやらテロ対策に関しては、完全に後手の対策に終始している。これは性質上、致し方ないことかも知れないが、一旦アメリカで銃乱射事件が、ISによる犯行としてすり替わる、あるいは変化することは本当に危険なことである。またテロ攻撃の手法が、ひとつ増えたような印象である。


Mitsuteru.O


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ラマダン突入で世界的なテロ警戒実施

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イスラム教徒の儀式、ラマダンが6日に始まり信仰を深める儀式であるがゆえに、それを悪用して、イスラム過激派がテロ攻撃を仕掛けるのでは、という情報が入ってきている。
特にISは過激なカリフ制国家建設を目指していることから、イスラム教徒に対して攻撃を仕掛けるようにと、呼び掛けているようだ。


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ラマダンは断食や性交渉などの禁止を通じて、イスラム教への信仰心を高める儀式のことであり、何もそれが過激な思想であるわけではない。テロリストらはラマダンを逆手にとり「敬虔なイスラム教徒なら聖戦を行うべきだ」として、イスラム教徒を煽っている。
これは、本来平和を願うイスラムの教えに背くことであり、国際的にも絶対に認められない主張であることは誰の目から見ても理解できる。



イスラム教徒やラマダンが危険なのではない。一部の過激派テロリストが悪なのである。それをしっかり頭に入れておきたい。
シリアなどでは、内戦の影響でラマダンのような行事に参加できないということが報告されている。外に出歩くのも危険であり、イスラム教徒の信仰を妨げているのが、同じイスラム教徒だという矛盾を生み出している。



国際社会はラマダン突入で、最高レベルのテロ警戒を実施する。国際行事などでの大規模なテロが警告されているので、注意したいところである。
なお、先日ウクライナでテロ容疑の男が逮捕されたが、その人物はどうやらイスラム過激派ではないらしい。極右主義者の計画だったらしい。しかし、機関銃4丁に銃弾が数千発押収されており、とても危険な状態であった。



何度も指摘しているが、日本でテロ攻撃が行われるリスクは高い。その場合、イスラム過激派のみならず、反日組織や左派による攻撃に注意したい。サミットが終わってもテロ警戒を決して怠ってはならない。



Mitsuteru.O

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