アレッポでの食糧難は国連の怠慢
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イラクではIS掃討作戦が進められ、モスルはほぼ解放される見込みで、続いてシリアのIS拠点、ラッカ解放作戦に有志連合は動いているようです。その中でシリア内戦は一向に終わる気配も無く、和平どころか一年前よりドロ沼の状況になっており、その内戦の激戦地アレッポではついに国連配給の食糧も尽きたようです。
NHKの記事によれば、国連がアレッポ東部で食糧が底をついたことを明らかにし、住民の飢餓を防ぐために、半年間途絶えている食糧の搬入に協力するよう、戦闘を続けるすべての勢力に呼びかけた模様。
国連のシリア問題の担当者は10日、スイスのジュネーブで会見を開き、配給していた食糧が底をついたことを明らかに。国連の報告書では、母親たちは限られた食べ物を子どもに与えるために、みずからは腹を縄でしばったり、水を飲んだりして飢えをしのいでいるとのこと。国連担当者は「冬に入り、大規模な飢餓が起こる恐れがあるが、まだ防ぐことができると信じている」と述べた。ロシア国防省の報道官は「攻撃の停止を延長しても、一般市民を助けるのではなく、テロリストが戦闘力を回復するだけだ」とする声明を発表した。
ちなみにこの問題は国連の潘基文事務総長が先月10月に、アレッポで今月末にも食料備蓄が尽きる見通しを示していて、何の改善策も講じられなかったことが明らかにされています。もはや国連主体の紛争解決能力に実行力は無く、
潘基文事務総長主体の国連運営はもはや機能していないことがわかります。韓国国内と同じく、国連もレームダック化していると言われても仕方ありません。
ロシア報道官の声明はアサド政権維持のための声明なのか、本気で過激派組織と対峙しているのか、精査する必要がありますが、有志連合とロシア側のどちらがシリア内戦の終結に寄与しているかは、まだ何とも言えません。アレッポの住民が被害を被っていることは明らかです。一刻も早い人道支援を求めます。日本が主導することも考えるべきでしょう。
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