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【国際】米軍、シリアへの地上部隊派遣の可能性が浮上

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ワシントン(CNN) シリア北部で過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)の撲滅を目指す戦闘を加速させるため、米国防総省が地上部隊の派遣を提案する可能性があることが、CNNの取材で16日までに分かった。
ある米国防当局者はCNNに対し、「いずれ通常部隊がシリアに派遣されることになるかもしれない」と語った。

米当局者は地上部隊の派遣について、現時点ではまだ協議している段階だと述べ、正式な提案とは位置付けていない。
地上部隊を派遣する目的の1つには、クルド人勢力がトルコの利益を脅かす存在ではないことをトルコに納得させる狙いがあるようだ。一部の部隊をまずクウェートに展開させ、そこからシリアに移動させる可能性もある。

http://www.cnn.co.jp/world/35096682.html?tag=cbox;world

米軍

CNNのみが報道していて、恐らく国防総省の職員がCNNに情報を流したと思われますが、信憑性は定かではありません。しかし、トランプ大統領は中東への軍事プレゼンスの強化を示唆していましたし、積極的に介入する姿勢であることは明白なので、ありえない話ではないと考えられます。

マティス国防長官にシリア戦線の報告と今後の作戦について報告せよ、と指示を出しているようで、その検討内容が地上部隊の派遣に繋がるのかは不透明ですが、シリア北部の戦局はISの劣勢が伝えられていますし、「最後の仕上げは米軍が行う」といったような良いとこ取りの印象が拭えません。

米軍の派遣が決まれば、当然ながらロシア、イランと反発が予想されますし、トルコはクルド人部隊の扱いに関して米国に抗議するでしょう。先日CIA長官がエルドアン大統領と面会していて、クルド人部隊をどう対処するのか協議がなされていれば、この情報も信憑性を増すことになります。

マティス長官のNATO国防相理事会の出席の意味も、このニュースを踏まえれば何かひっかかる部分ではあります。オバマ氏によって中東の混乱に拍車が掛かりましたから、米国はパワーバランスの調整を試みているのかも知れません。


Mitsuteru.O

 

 

アレッポでの食糧難は国連の怠慢

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イラクではIS掃討作戦が進められ、モスルはほぼ解放される見込みで、続いてシリアのIS拠点、ラッカ解放作戦に有志連合は動いているようです。その中でシリア内戦は一向に終わる気配も無く、和平どころか一年前よりドロ沼の状況になっており、その内戦の激戦地アレッポではついに国連配給の食糧も尽きたようです。

アレッポ難民

NHKの記事によれば、国連がアレッポ東部で食糧が底をついたことを明らかにし、住民の飢餓を防ぐために、半年間途絶えている食糧の搬入に協力するよう、戦闘を続けるすべての勢力に呼びかけた模様。

国連のシリア問題の担当者は10日、スイスのジュネーブで会見を開き、配給していた食糧が底をついたことを明らかに。国連の報告書では、母親たちは限られた食べ物を子どもに与えるために、みずからは腹を縄でしばったり、水を飲んだりして飢えをしのいでいるとのこと。国連担当者は「冬に入り、大規模な飢餓が起こる恐れがあるが、まだ防ぐことができると信じている」と述べた。ロシア国防省の報道官は「攻撃の停止を延長しても、一般市民を助けるのではなく、テロリストが戦闘力を回復するだけだ」とする声明を発表した。

ちなみにこの問題は国連の潘基文事務総長が先月10月に、アレッポで今月末にも食料備蓄が尽きる見通しを示していて、何の改善策も講じられなかったことが明らかにされています。もはや国連主体の紛争解決能力に実行力は無く、
潘基文事務総長主体の国連運営はもはや機能していないことがわかります。韓国国内と同じく、国連もレームダック化していると言われても仕方ありません。

ロシア報道官の声明はアサド政権維持のための声明なのか、本気で過激派組織と対峙しているのか、精査する必要がありますが、有志連合とロシア側のどちらがシリア内戦の終結に寄与しているかは、まだ何とも言えません。アレッポの住民が被害を被っていることは明らかです。一刻も早い人道支援を求めます。日本が主導することも考えるべきでしょう。


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【国際】ロシアがシリア空爆を停止 なおも事態は先行き不透明

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激しい戦闘が続くシリア北部のアレッポで17日、子ども10人を含む一家14人が空爆によって死亡した。この直後、ロシアは20日に空爆を一時的に停止すると発表した。 ロシアは反体制派が制圧するアレッポ東部でシリア政府軍による空爆を支援してきた。この影響でアレッポは人道危機状態に陥っている。
(CNN)

アレッポ
 

ロシアがシリア・アレッポでの空爆を停止させた。米英よるロシアへの経済制裁の可能性が示唆されていることや、国際社会からの批判を考慮しての措置と思われる。先日、英ロンドンで開かれたシリア情勢を巡る米英による外相会談の場で、シリアの激戦地アレッポへの空爆を理由にロシアとシリアに対する経済制裁を検討していることを明らかにしていた。

会談ではシリア危機打開に向けた多国間対応について協議したほか、停戦の維持やアレッポへの人道援助などについて話し合われた模様 。現在、アレッポではシリア・シリア両軍による空爆を続けており、市民25万人あまりがアレッポから身動きできなくなっている。

ケリー長官はアレッポ空爆を「恐るべき時代の逆行」と表現。「第2次世界大戦以来、最悪の人道危機」とまで発言。このまま放置するわけにはいかないという意思表示を制裁強化という形で表した。しかしまるでイタチごっこである。制裁を強化しても、かまわず空爆を続けるロシアを止めることはできない。米露が直接戦うことは不可能なために、アレッポの住民が犠牲になっているのだ。

そういえばシリア情勢を巡る問題については、米国やロシア、シリア周辺国の外相らが参加した会合がスイスのローザンヌで開かれていた。しかし状況を打開できないまま約4時間で終了した経緯がある。もはや介入国や周囲国も解決の糸口を見出せない、手詰まりの状態であることがわかる。

日本は中東諸国へのテロ防止支援や経済協力などで支援を約束しているが、直接的にシリア内戦には関わっていない。軍事的介入は論外だが、政治的妥協をまとめる役割と考えれば日本にも参加の余地があるのではないだろうか。実際にアフガン支援の会合を東京で開いた実績もある。安倍政権が掲げる積極外交の指針にも結びつく事柄であり、ロシアとの現在の友好的な関係を考えれば、和平協議のための予備協議に日本が参加する余地はある。米国もロシアを口説くように日本に打診するべきだ。

アレッポ空爆停止を発表したショイグ国防相によると、10月20日の人道停戦発効より前に、空爆停止は開始される見込み。

ショイグ国防相
 

続けてショイグ国防相は停戦中、戦闘員たちがアレッポから離れられるように「シリア政府軍がアレッポから撤退する」と言明。果たして真実なのかはわからないが...。
 
ショイグ国防相は「アレッポ東部から武器を持ったまま、2つの特別に作られた回廊を通って出ることができる。回廊の1つ目は、カステッロ道路で、2つ目は、ハイイ市場の地域にある」
 
「我われはアレッポ東部の武装勢力に影響力を持つ諸国指導部に、武装勢力のリーダーたちが戦闘行為をやめて町を離れるよう説得するよう、提案する」

結局のところ、アサド政府軍にアレッポを引き渡せ、ということだ。ロシアはその交渉としてアレッポへの空爆を停止したに過ぎない。長期的な平和を約束するものではなく、あくまで一時的な空爆停止だと理解すべきだろう。


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日本がシリア介入議論をしない理由

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日曜日のサンデーモーニングを久々に見た。相変わらずの偏向報道だな、と思いながら見続けていたら、シリア内戦のニュースが映し出された。停戦が破棄されアレッポでの空爆がまたもや激化したことや、女性のコメンテーターが難民の現状を解説したりしていたが、そんなことはわかっているのである。視聴者をバカにしているのか?と、ついコーヒーを飲みながらぼやいていた。

シリア難民
 

日本のテレビはどうも視聴者に対して上から目線でモノを言う体質がある。シリアの現状にしても「空爆とかなんでそんなことをするんですかねぇ」とか「難民を守らなければならないのです」とか、どれも当たり前のことしか言わない。確かにニュース番組では起こった事実を公正公平に淡々と報じることは大切なことだが、ワイドショー的な議論を展開する番組においても同じようなことしか言わない。これでは視聴者の考えは全く深まらない。テレビに求められていることは視聴者に対して提案することだと私は思う。「このような考えがあります」や「解決策としてこのような手法がある」などのように、具体的に提案すべきだと思う。

例えばシリアで言うならば、現状の内戦はシリア政府軍(ロシア、イラン連合と反体制派(米国を中心とした有志連合軍)そして過激派テロ組織(IS、イスラム征服戦線)も三つ巴の代理戦争に発展している。この場合、難民発生を防ぐために反体制派に民主革命をあきらめさせるのか、ロシアに交渉してアサド大統領の退陣を促すのか、先にテロ組織の壊滅を目指すべきなのか、これらのような提案をハッキリとコメンテーターは主張すべきであり、番組制作側も抑制せずに自由に発言することを許すべきである。

私は米国にもう介入はやめるべきだと提案したい。反体制派に武器を置かせて、武力による改革をあきらめるように促すべきだと思う。なぜならこの混乱を止めるためには安定した「政府」が必要だからだ。一刻も早く内戦を終わらせることが重要であり、戦況を見ても反体制派の劣勢は明らかである。米国やサウジアラビアなどは地政学的なパワーゲームをもうやめるべきだと私は考えている。そして日本政府が内戦後の政府の立て直しに加わるべきである。民主的な国家を築くためには日本的な考えを世界に広めるチャンスである。

でもテレビでは無理だろう。なぜなら日本が内戦や他国の平和のために介入することが危険だと多くの国民が勘違いしているからだ。自衛隊が他国に介入することも、日本政府が他国の内戦に関与することも(軍事的要素ではなく民生支援に対しても)日本国民はアレルギーを抱えており、国際社会に貢献する、という使命感が薄いことが理由に挙げられる。それがシリアに関しての関心の薄さにつながってるのではないだろうか。難民やシリア国民の危機的状況を憂うだけでは平和を実現することはできず、有識者は勇気を持って解決策を提示することが大事なことだと思う。


(NOW! TIMESのコラムとして掲載しています)
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シリアで停戦が発効 和平に向けた最後のチャンスを逃すな

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 内戦下のシリアで12日、米国とロシアが仲介した停戦合意が発効された。停戦の詳細は、シリア政府軍と反体制派が戦闘を停止し、アレッポなど包囲された数十万の民間人に人道支援物資搬入を急ぐこと。また、国連が仲介する和平協議再開のため本格的な停戦維持を目指すとしている。

シリア停戦
 

 荒廃してしまった歴史の深いシリアを救う最後のチャンスになるだろう。北部アレッポなどでは補給路が遮断され、飢えや病気で苦しむ人々が多く存在する。さらにシリア政府軍やISのテロ攻撃などで、病院や学校、市場などを失った地域もある。ISなどのテロリストとの戦いに備えるためにも、シリア政府と反体制派はこの停戦を確実に守るべきである。

 シリア政府軍は停戦発効直後、18日深夜までの7日間にわたる軍事作戦の「凍結」を正式に宣言した。しかし、これが確実に守られるかは疑問である。停戦は今回が初めてではない。過去に何度も停戦が試みられたが、政府軍と反体制派の衝突は収まらなかった。

 今回の停戦も、依然として反体制派側の正式同意を得られていない。それは、和平協議にアサド大統領が出席することへの不満がある。以前にも述べたが、反体制派はまず、和平協議のテーブルに付くべきだ。何のためにこれまで戦ってきたのか。それはシリア国民の人権を、アサドから守るためではなかったのか。今、不毛な戦いを続けることで、シリア国民の死者が増え続ける現状をどう思うのか。政治的な妥協も必要である。
(参考記事: シリア和平に向けて米露が重い腰を上げる

今回の停戦について、各方面の発言を以下にまとめた。
 
アサド大統領
「わが国はテロリストから全ての土地を奪い返し、安全と治安を回復させ、破壊されたインフラなどを全て建て直す」

ケリー米国務長官
「(停戦は)もちろん完璧とはいえない。これは我々にとって、統一国家としてのシリアを救う最後のチャンスかもしれない」

イラン外務省のアンサーリー・アラブアフリカ担当次官
「イランはシリアの人道的悲劇を終結させ 、あるいはそれを制限し、シリア国民の意見に基づいたこの国の危機の政治的な解決を保障する停戦や和平計画を歓迎する」

イラン外務省のガーセミー報道官
「この停戦にはISIS、ヌスラ戦線、新興の分派といったテログループは対象に含まれず、国際社会は過激派テロリズムに対し、真剣かつ決然と、また無条件かつ継続的に対処すべきだ」

 アサド大統領は即刻表舞台から立ち去るべきだと、私は何度も申し上げてきたが、今回も「テロリストから土地を奪い返す」と発言していることでお分かりのように、反体制派もテロリストと位置づけているのだ。だから攻撃は正当化される。「停戦の効力はテロリストには及ばないため、反体制派への攻撃は容認される」そのようにアサドは解釈している。身勝手で許されない認識である。

 その心配をケリー国務長官も感じているのだろう。「停戦が完璧ではない」というのはアサドへの不安があるのだろう。ところでイランが積極的に発言を行なっている。何やら不気味である。米露が停戦で歩み寄り、積極的に関与していくことが明らかになったことで、イランもロシアとともに停戦を見守る模様だ。シリア和平に一定の影響力を保持しておきたいイランの思惑が透けて見える。

 反体制派は軍事的に不利な状況に追い込まれている。もはや戦闘を継続していくには困難な状況だと多方面で報じられている。米軍や有志連合が露骨な支援をできない中で、もはや残された選択肢は「停戦」しかないだろう。反体制派の有力メンバー「シリア政府軍の包囲作戦が緩和されれば、我々は過激派との距離を置く準備ができている」と明言している。反体制派も停戦が実現する最後のチャンスだと思っているのだろう。

 しかし、どちらかが攻撃を加えたら、両者とも確実に反撃を行い、再び交戦状態に陥る。そうなった場合、シリアの将来は今よりも残酷な状況を迎えるだろう。そうならないためにもシリア政府と反体制派には停戦を守ることを強く望む。

 幸い、ISはシリアにおいて勢力を失いつつある。停戦を実現して、和平協議を開き、対IS戦を国際社会とともに協力して行なう、最後のチャンスにしてほしい。

(この記事は重要なニュースを紹介するダイジェストです)


古川 光輝
政治フリーペーパー「JAPAN IN THE WORLD」
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シリア和平に向けて米露が重い腰を上げる

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  米露外相会談が行われ、シリアにおける一週間の停戦と、この停戦が守られた場合においてISとヌスラ戦線の壊滅に向けて連携するとした合意がなされた。

  米露や国連の枠組みでもこれまで停戦などの合意はなされてきたが、現場レベルや前線の状況において停戦は守られず、散発的な交戦やISのテロなどにより度々シリアでの和平はもはや不可能だという認識が広がった。私もシリア内戦の平和的解決は無理かもしれないと指摘したことがあった。それには大きな理由がある。

  シリア内戦でアサド政権と対峙する反体制派は、アサド大統領の退陣がシリア和平への前提条件としてシリア和平協議を拒否している。アサド氏は化学兵器などを使用し、一般市民を虐殺し、一国を治める首脳として絶対に許されない行為を繰り返している。このような大統領が今現在も居座る現状を国際社会は絶対に許してはならない。しかし反体制派は戦うだけでなく何らかの政治的な妥協が必要になるだろう。

  アサドを擁護するロシアはISへの攻撃と称しながら反体制派への攻撃を強めていた。最近は本格的にISへの攻撃を展開しているが、今もアサド氏を支援する動きに変わりはない。化学兵器廃棄の際もロシア主導で行われ、兵器を廃棄することでアサド氏の国際的信認を得よう助言したのはロシアである。 ただアサドが例え国際的な信認を得ようとも一般市民を虐殺した事実は変わらず、国際裁判にかけるべき人物である。

  そのロシアが米国と協調する背景には何があるのだろうか。ロシアもそろそろシリア内戦の道筋をつけるべきだと路線を変更したのだろうか。どちらにしろ、合意した停戦を守ること、つまり米国は反体制派に対して攻撃をしないように呼び掛け、ロシアはアサド政府軍に対して自制をするように要請するだろう。まずは停戦を実行して速やかに和平協議に臨むべきである。その際、反体制派はアサドの退陣を前提とせず、政権移行後にアサドの追放を求めるよう、譲歩することも視野に入れなければならない。

(この記事は編集長のコラムです。本記事ではありません。)


古川 光輝 
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シリアがまたもや化学兵器を使用 許されない一線を越えるアサド

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 シリア内戦でまたもや化学兵器が使用された。政府軍と反体制派が激戦を繰り広げるシリア北部のアレッポで、政府軍のヘリコプターが反体制派の支配地区にたる爆弾を投下し、住民ら多数が呼吸困難に陥り治療を受けた。 

アレッポ

シリア1

シリア2


・たる爆弾が投下されたのはアレッポ市のスカリ地区
・監視団によれば、70人余りが呼吸困難に。その大半が民間人
・人の一人はAFPの取材に、地区内に「強烈な臭い」が漂い、自分も含めて何人もが呼吸困難に陥ったと証言

 アサド政府軍はこの内戦で複数回、塩素ガスやマスタードガスを搭載したたる爆弾を使用しており、今回が初めてではない。国連が2014年、2015年と化学兵器使用に関する報告書を発表。さらに化学兵器の搬出のために国連が主体となり、シリアが申告していた分の化学兵器の国外搬出が完了したはずだった。

 この化学兵器破棄の件については裏がありそうで、アサド政権を擁護するロシアの存在がチラ付く。化学兵器を保持していたことで国際的な非難を受けていたアサドに対し、ロシアが化学兵器の廃棄を主導したとの見立てがある。国際社会の要請に応えて、アサドが化学兵器を言われるままに廃棄すれば、シリア一国の大統領として居座れる算段があったからだ。そのため、ロシアはアサドを守っているし、またアサドもロシアに逆らえず、頼みにしているのである。

 しかし今回の化学兵器使用で、アサド政府軍は未だに化学兵器を保持していることが判明した形になる。当然アサドおよびロシアは否定づるだろう。国連の報告書も、ロシアは「問題がある」として認めていないことから、今回も否定する見込みだ。

(この記事は本記事ではなく、重要なニュースを紹介するダイジェストです)


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中東安定にはリスクがあって当然

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イラクの首都、バグダッドでまたしても大規模なテロが発生した。
死者は少なくとも48名とされ負傷者は100名を越すという。地元のアラビア系新聞では100名の死亡などと報じられていて、情報の正しささえも、怪しくなってきている。

バグダッド

イラクはグリーンゾーンデモが発生してから、治安状況が一段と悪化してきた模様。
イラク戦争後、世界各国の支援の下で復興を果たしたが、またもやテロの渦の中に引き込まれている。
先日もバグダッドで自動車爆弾が 炸裂したが、今回もISの犯行だという見方が強いのだとか。

不自然なのは、イラクの元指導者であるサドル氏。
イラクでの反政府デモを主導している人物だが、確か先月にイランのテヘランに訪問している。
テヘランでイランの首脳と会ったようだが、なぜ会ったのかは今もハッキリしない。

先日のバグダッド自動車爆弾テロがあったのはその直後で、今回もテロが連続して起きた。
そこでアラビア語メディアに、サドル氏のコメントが記載されていた。
「このようなテロと人民の流血は、まさしくイラク政府の無能さを示している」

まさかではあるが、中東での出来事である。サドル氏がテロを指示して、イラク政府の無能さをアピールしたのでは?と。そのことと、イラン訪問は全く関係ないが、イランと同じシーア派の指導者であるサドル氏はイランの後ろ盾が欲しいのは明らかである。

このバグダッドテロはここ最近のイラク国内のテロでは最大規模であり、立て続けに多くの犠牲者が出ている。
日本がシリア和平に参加するのだから、中東の出来事として、もっと大きく報じられて良いはずだ。

そのシリアはアサド政府軍と、反体制派、または反体制派同士(ヌスラ戦線とイスラム軍)の戦闘も行なわれていて、壊滅状態だ。
この現状に業を煮やした欧州各国は、もう米露に任せていられない、としてシリア和平に関する閣僚会合を昨日(17日)緊急に開いた。
欧州各国は相当に怒っているようだ。米露が何とかすると言うから任せたものの、戦闘は激化し、停戦は守られていない。さらに反体制派もまとまらず、ロシアは相変わらずアサド支援を続けている。

日本はシリア和平に参画するが、今のところ出番はなにもない。
紛争終結後、さらにISやアルカイダによるテロの脅威が無くなったあとに、平和構築プロセスの実行のために日本が本領発揮する手はずである。
民主化プロセス、法整備、官僚機構の教育など、日本ができるソフト面での国際貢献の可能性は山ほどある。

私は先進国が国際社会に無責任であることは、絶対にいけないことだと思っている。
日本は国民がもっと国際的視点を持つべきである。
「戦争に巻き込まれる」「アメリカの言いなり」「テロに巻き込まれる」などという理屈は一切通じない。

テロリストとの対話?テロの標的にされるから対テロ戦は他の国に任せておこう?
国民の鎖国的な考えはいつの時代まで続くのだろうか?
どこの国もそのようなリスクを抱えながら、対テロ戦、中東和平に望んでいるのだ。
平和を享受している我々は、その平和にどっぷり漬かって上から目線で世界で起こる残虐な紛争を見ているだけでいいのだろうか。

少なくとも、日本がシリア和平に参加することは素直に評価したい。
日本が国際貢献への道を進む、第一歩だと思っている。


Mitsuteru.O


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シリア・アレッポで停戦合意! 和平への道筋はいかに

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~この記事の要点~

・アレッポで停戦が発効
・本当に停戦が守られるかは疑問
・シリア和平への道筋は


お疲れ様です。
さて、中東情勢を左右するビッグニュースが入ってきました。

▼シリア最激戦地のアレッポ(グーグルマップ)

混乱するシリアの激戦地、アレッポで停戦が発効されました。
以下に要約しています。


・シリア政府軍は4日、米露両政府の圧力に応じ、同国第2の都市アレッポにおける2日間の停戦に同意。
・同国首都ダマスカスの軍司令部は声明で「木曜日(5日)の午前1時(日本時間同日午前7時)より、アレッポで48時間の停戦が発効する」と発表。



▼空爆や戦闘で荒廃したシリア第2の地 アレッポ(AFP)
アレッポAFP

▼歴史のある町だったが...(CNN)
CNN アレッポの様子
 
シリアで最大の懸念だったアレッポでの停戦がひとまずは実現するかも知れません。
日本時間で、本日の朝から2日間に渡っての停戦です。ということは恐らく今現在、戦闘がストップしている状況です。
(シリア政府軍、ロシア軍、反体制派ともに停戦をしっかり守ったことはないが...。)


いくつか関係者のコメントも出ていますので、ご紹介します。


米・トナー副報道官
「シリアの市民に対する攻撃を正当化することはできず、直ちに停止しなければならない」
「我々の目標がシリア全土を網羅する敵対行為の停止であることに変わりはない」

露・ラブロフ外相 (国連のデミストゥラ特使との共同会見で)
「(ロシアと米国が)同じ地図を見ることになる。恐らくこれは、ロシアと米国による連携強化に向けた大きな一歩になるだろう」

英・ライクロフト国連大使
「シリア国民の国連に対する信頼は薄れつつある。信頼を取り戻すためには国連が大量殺戮を食い止めなければならない」

反政府交渉団の調整官
「新しいイニシアティブを求める」




停戦の遵守と和平の行方


さて、今後のシリアですが、正直に申し上げてまだ何とも言えません。
これまでにも停戦が発行されたにも関わらず、平気で戦闘が繰り広げられてきましたから、今回の停戦も守られるかは正直疑問です。
中東情勢を普段からご覧になっている方には常識的なことですが、中東のこれらの問題は、情報を鵜呑みにしてはいけません。


停戦に関しても、たった48時間。2日後にはまた戦闘が始まる恐れがあります。
また、停戦といってもシリア政府軍と反体制派のみの適用となり、当然ながらISやヌスラ戦線などの過激派には適用されません。


停戦に向けての駆け引きも尋常ではありません。
シリアの国営メディアによると、2日には政府の掌握地域がロケット弾で砲撃され、少なくとも17人が死亡したようです。
停戦が発効される前に少しでも戦況を優位にしようという表れです。


特にロシアはシリア介入の理由は、過激派の掃討にあるとアピールしています。
ロシア国防相のコナシェンコフ報道官によると、「ロシア軍機は過去4日間だけで87回にわたってISを空爆した。ラッカとデリゾールにあるISの資産を狙った」
と語り、ロシアの正当性を国際社会に誇示しています。

▼トリポリでアレッポの混乱解決を願う少女(AFP)
シリア トリポリ少女 AFP

一番大事なことは、英・国連大使のコメントにあるように、民間人の犠牲者を何とかしなければならないこと。
アラブ連盟も4日の緊急会合で、アレッポに対する空爆は人道に対する罪であると非難し、安保理に対して、必要な措置を取るように要請したようです。
シリア内戦で大量の死者、難民が発生している現状を食い止めること。これが国際社会に求められているのです。
シリアでどの国や組織が優位に立つか。それはあくまで政治ゲームなので、あとからでいいのです。まずはシリア国内の民間人の保護が先決です。


停戦が守られたと仮定して、次は和平の行方ですが、反体制派が応じるか微妙でしょう。
その理由は、まず一つとして、シリア政府軍の進撃(ロシア軍も含む)が相当なもので、軍事的には崩壊寸前であること。
米や有志連合の援助なしではとても戦えない状況です。そのため和平会議に出席したとしても、不利な案を呑まされる可能性が高いと見込まれる。


もう一つは、アサドが今後のシリアに関わる可能性が高いということ。
反体制派は、和平プロセスそのものにアサドが参加することを、拒絶しています。
シリア政府側はアサド維持が目的ですから、これはどうにもならない。これでは完全に袋小路に陥ってしまいます。


和平を成功させるには絶対に米露の指導力が必要です。
つまりロシアはシリア政府に、アメリカは反体制派に、和平実現のためのイニシアティブを発揮するべきです。
こうした出口の無い内戦では、第3国の介入が絶対に必要です。それでこその国際政治なのですから。


とにもかくもアレッポで停戦が発効されたのは、歓迎すべきです。
もしかすると近日中に新たな声明(和平に関する何らかの情報)が出されるかもしれません。
すぐにお伝えしたいと思います。ここが正念場ですからね。


最後に付け加えますが、残念なのは、日本でアレッポ停戦についての政治家の発言がないこと。
中東情勢に関心がないことが証明されています。
政治がこのような認識ですから、国民の関心がないのも仕方ないのかもしれません。
これでテロ警戒と言っているのですから、ふざけていますね。このままではいけません。
ひとまず失礼します。



Mitsuteru.O


引用参考元
・CNN
・AFP
・スプートニク
・アルアラビアネット


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日本メディアが報じない中東情勢Vol.4 (アレッポでの被害状況、対IS戦果)

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~この記事の要点~

・アレッポでの被害状況
・ロシア次官の意味深な発言
・対IS戦の戦果


アレッポでの被害状況と、ロシア外務次官の驚き発言


こんばんは。連休中ですが、重要な情報が入ってきています。
シリア・アレッポでの被害状況が明らかになってきました。ご存知の通り、アレッポはシリア内戦の最激戦地でありながら、最重要地点でもあります。
このアレッポがどちらの手に渡るかで、内戦の行方は変わってきます。

▼アレッポで避難する子供たち(アルクドゥスアル・アラビ)
アレッポ避難

アレッポでの犠牲者は9日間で(どの期間かは不明)死者250名、負傷者も600名に上っています。
国連はいつも言うだけですが、今回も「重大な人命の軽視」だとの意見を表明しています。
そしてこの事態にアラブ連盟は、5月4日に緊急会合を開くことを決定しています。


驚いたのは、ロシアの外務次官のコメントが伝えられていて、「ロシアはアレッポへの空爆を停止することを求めない」と発言しました。
もはや政治ギャグの領域ですが、シリア政府軍に求めないどころか、アレッポへの空爆はロシアが実施しているとの情報が既定路線のなかで、この発言は苦笑するしかありません。
しかも病院を空爆したことを否定していたにも関わらず。とにかくアレッポでの激しい戦闘が止まない限りシリア内戦に終わりは見えてきません。
(どれだけの日本人が実際に激しい戦闘が起きている、アレッポの現状を知っているのか...。)



リビアでの対IS戦況


・リビア軍はほとんどの産油地帯を支配下に置いたと発表
・同時にシルトの解放のために軍を北方に展開中
・すでにシルトの東南200Kmに到着している



リビアに関して言えば、ISとの戦いにおいては非常にうまく進んでいると言えます。新政府承認が整えさえすれば、リビアの安定は近いのでは?と思います。
ただ、本当に中東情勢はわからないもので、一旦合意に持ち込んだ案件でも、情勢はすぐに変わってしまいます。


米・有志連合の対IS戦果と戦況


▼シリアでの支配地域も減少してきたIS(アルジャジーラ)
IS アルジャジーラ

・米・IHS研究所は報告書でISはイラクとシリアで多くの領域を失ったが、それに反比例して、テロ攻撃を強化しているとのこと
・米軍はISの支配地域はイラク40%、シリアで20%の領域を失くしたとのこと


弱体化=テロ攻撃の活発化
この構図は度々指摘されていますが、組織が弱体化してくれば、一発逆転の理論か、または権威を維持するためなのか、分析が必要ですが、大規模なテロを引き起こす恐れが非常に高いというわけ。
しかしながら、それを懸念していたら、対テロ作戦に影響が出かねません。そこは軍も情報機関も考慮する必要はないかと。



▼有志連合の無人機がISの爆弾工場を攻撃(トルコ・デイリーニュース)
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最後に戦況ですが、トルコでは1日、インチュリック空港から出撃した米軍のドローンMQ1が、ISの爆弾製造所(シリア国内か?)を空爆。IS戦闘員2名死亡した模様です。
さらに、トルコ軍がIS領域を砲撃し、IS戦闘員9名が死亡したとのこと。
また、トルコ軍のドローンが、シリア内のIS拠点を砲爆撃し、IS戦闘員34名を殺害。ドローンは車両6台を破壊したと報じています。
このトルコ軍の砲撃は、トルコ領キリス に対するISの迫撃砲等の攻撃に対する報復のようです。



本日はここまでです。お疲れ様でした。


Mitsuteru.O


参考引用元
・アルクドゥスアルアラビ
・アルアラビアネット
・トルコ・デイリーニュース

Mail:japan.in.the.world919@gmail.com

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