タグ

タグ:シリア空爆

対IS戦・続報メモ2 連合軍の誤爆?シリアで一般市民に犠牲

カテゴリ:
引き続き、日本のメディアでは取り上げないニュースを中心にお伝えします。
毎日、戦局が変わるので、本紙を利用して情報収集をして下さい。

シリア空爆で市民26人死亡、有志連合が実施か

img_79ece3260418ee593a8b516919a4c40965374


シリア北東部ハン村で7日、米国主導の有志国連合が実施したとみられる空爆により、一般市民少なくとも26人が死亡した。有志国連合に対しては、別の空爆によりシリア政府軍の兵士が死亡したとの疑惑が浮上したばかりで、今回の空爆によってさらに圧力が高まっている。

連合軍はシリアでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する空爆を実施しているが、在英の非政府組織「シリア人権監視団」によると、今回の空爆で死亡したのは市民だけだったという。   
AFPより引用    http://www.afpbb.com/articles/-/3069449?act=all
偵察も含めて、連合軍の空爆能力に疑問符が付きます。
しかしながら、テロリストのみを狙う空爆は非常に困難な作戦です。テロリストのみを狙うのであれば、やはり地上部隊の展開は欠かせないのですが、先日お伝えしたように地上部隊は投入されません。
このような事態が続くことは大いに考えられます。

しかし、論点はどこにあるのかを再認識しなくてはなりません。
ISのテロが悪なのか。それとも空爆が悪なのか。
答えは一つではありませんが、ISを認めること、あるいは許すことはありえないことなのです。
対話など、応じる相手ではないことを、もう一度認識しておきましょう。



モスクワのバス停で爆発、3人けが

img_1ab1f6b5147f820bf13bc5115466b011220944
 

ロシアの首都モスクワ中心部のバス停で7日夜、爆発があり、3人が軽傷を負った。袋に入れられた手製の爆発装置が爆発したとみられている。警察当局が明らかにした。

国営タス通信はモスクワ警察当局からの情報として、「バス停からのガラス片で3人が軽いけがをした」と報じた。袋に入れられた爆発物が車内もしくは付近の住宅から投げ付けられたとみられ、「秩序びん乱事件としての捜査が開始された」という。

まだ現時点ではテロと断定はされていない。しかし、深刻な状況は続く。
何が最大の懸念材料かと考えた時に、ローンウルフ型(一匹狼)の犯行が続いている点だ。
直接シリアやイラクに出向いてISの思想を伝授されていなくても、「シリアのために」などと過激思想に基づく発言をすれば、自動的にISに共鳴した犯行と判断される。

これは日本のような国でも大いにありえることだ。ましてやISのことをろくに知らない連中でさえも、「ISに共鳴している」と言えば、その容疑者はテロリストになるわけだ。全く、おかしな世の中になってきた。
日本で模倣犯的な犯罪が起こることは十分に予想される。


イランで、ISIS関連285サイトと53人の支持者を摘発

4bhk48a7f156d61lx2_200C113

イランのインターネット警察の長官が、テロ組織ISISに関連する285のサイトを摘発し、53人の支持者が逮捕されたことを明らかにしました。プレスTVによりますと、インターネット警察のハーディヤーンファル長官は、7日月曜、「インターネット警察はISISなどテログループのプロファイルやサイトを監視している」と述べました。

「この1年8ヶ月、警察はISISに関連する285のサイトと支持者のプロファイルを特定し、このうち108が国外のもので、インターポールを通じてそれに対処した」としました。

イランラジオより引用  http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/60480-

これは非常に大きな成果でしょう。日本も参考にすべきです。
日本はシリアやイラクと地理的に離れているので、もし日本人がISに共鳴するとしたら、日本に潜伏しているIS工作員か、ネット上の空間でしか洗脳を受けないでしょう。

ましてや若い世代のネット活用術は計り知れないレベルです。侮ってはいけません。
我々が予想していないところで、ISによるリクルートが行なわれいるのではないでしょうか。
日本のサイバー対策、公安当局はしっかりとマークしてほしい。それは人定だけでなく、今回のイランのようなネット空間でも。


イスラエルにおけるテロの可能性

イスラエル情報筋は、ISのテロの可能性は極めて強く、問題は「何時か?」に絞られていると見ていると報じています。
イスラエルはテロの取り扱いには最も手なれた国と見られているが、そのやり方は往々にしてかなり手荒く、仮にイスラエルがISテロに対する報復作戦等をシリア等に対して行うとなると、あのへの情勢は、現在よりもはるかに複雑で危険なものとなる可能性がありそうです。

大ニュースです。マスコミの仕事とはこういうことです。
日本の大手マスコミは本当に恥を知って欲しい。不安を煽ることではなく、正しい問題提起を他の権力機関や利権に惑わされることなく、読者に伝えること。これが一番大事なのです。

イスラエルは確かにテロ攻撃に遭うケースがこれまで少なかったのですが、よくよく考えれば反イスラムの急先鋒です。しかし、イスラエルがIS戦に参戦したら、それこそ第3次世界大戦です。
もう手の付けようがありません。ロシア以上の空爆作戦を行なうことは明らかでしょうから。


とにかく対IS戦は一日一日、状況が変わっていきます。
作戦内容や、戦局について本紙は軍事専門誌ではないので、詳細は他に譲りますが、IS戦や海外メディアの記事から、日本はどのような選択をするべきかを、提起することが目的です。

それを日本の大手マスコミはやらないので、代わりにやっているだけに過ぎません。
大手マスコミはもう変わらないでしょう。上から目線で、世論をリードしている気になっていますが、私たち国民はもう気付いています。大手マスコミが真実を報じていないことを。

今後も対IS戦ならびに、国際情勢分析に力を入れていきます。


記事・TERU

ぜひ投票とSNSへの拡散をお願いします。

人気ブログランキングへ





評価していただけましたら、こちらにご協力下さい!

カテゴリ:
ここのところ、ISとは直接関係の無いところでの争いが目立っています。

実際のところ、シリア、イラクでの戦闘は凄まじいようです。不思議ですよね、普通に大規模な戦争が起きているのに、日本のメディアは知らんぷり。

恐ろしいです。日本は平和だからそんなこと報じる必要がないとでも思っているのでしょうか。

日本のテレビ・新聞が報じないので本誌ではしっかり、皆さんに現実に起こっていることをお伝えします。


ロシアの攻勢

中東の通信社、アルジャジーラによると、ロシア空軍は24日夕方から25日にかけて、先日のロシア機撃墜現場付近に猛烈な空爆を実行。

シリア人権網によると、攻撃はクルド山地とトルコメン山地に対して13回に及び、断続的に空爆を実施した模様。
これに対して、トルコはハタイ県に増援部隊を派遣したと発表。

日本のマスコミは真実を報じないので、ここでハッキリ申し上げておくが、ロシアの空爆はISに対して確実に大規模な損害を与えている。
ISは間違いなく、弱体化していることをここでお伝えしておきます。

弱体化しているからこそ、レバノン・パリ・マリ・チュニジアで立て続けにテロ攻撃を行ったいるのです。自分達の力を誇示し、戦闘員に檄を飛ばす意味で。

空爆による効果は確実に出ている。なので、何の根拠もなく「空爆反対」と言うものではないのです。
そういう方は恐らく、大マスコミの報道を鵜呑みにしていませんか?
実はISは非常に苦しい状況にあるのです。


シリア政府軍と、ISのホムス攻防戦

シリア政府軍は、24日にISからホムスを奪回した模様。
しかし、昨日(25日)にISの広範囲な反撃により政府軍に大きな損害が出たとのことです。
ホムスはそのまま政府軍が制圧しているようです。


マスコミは大国間の協力体制の不備で、IS包囲網に懸念が生じると主張していますが、その肝心のIS戦における戦局を全て報じていません。

なにをしたいのか、理解できません。
もはや信頼感など全くありません。私は新聞を読む際に、「これが全ての情報だと思わないように」と心掛けて読むようにしています。

実際、海外の通信社・ニュースを見ていると日本のマスコミが報じないニュースばかりで驚くことがあります。

今回のIS戦争の戦局もそうです。
大国間の争いばかり報じて、実際に行われている戦争を報じないのです。

日本人に安心させるためですか?
それはマスコミの責任を放棄していることと同じです。日本国民は相当な不利益を被っています。

そして、「空爆反対」や「ISとの対話」をと、主張している方もいらっしゃるようですが、それは甘すぎです。

ドイツのメルケル首相が昨日、こう発言しました。
「IS壊滅には軍事攻撃が必要」

これは、各国の空爆が確実に効果を発揮しているからです。(特にロシアの空爆は強烈。ただ他の反政府軍にも空爆をしていることは事実)

効果を発揮しているからこそ、アメリカもフランスもドイツもトルコもロシアも空爆を続けているのです。

日本人のわずかな平和主義者だけが、そのような主張を繰り返しているのです。その理由は真実を知らないことと、空想の平和理論に基づいているからです。

国際情勢、戦争はそんな甘いものではありません。
本誌はこれからもその点に問題提起し、IS戦争の続報をお伝えします。日本世論が普通の国家世論になることを祈りながら。


記事・TERU

【分析メモ】シリア情勢続報 インテリジェンス分析

カテゴリ:
【情勢分析メモ】
ファイルNo.1-2 シリア情勢 国際/大阪発/重要人物発言

ロシアがシリア空爆を始めてから行き詰っていた対ISへの戦略に、様々な変化が見られる。
ロシアは対ISを名目に空爆を開始したが、実際の空爆地点は「シリア自由軍」などに向けられたものであり、ISが支配していない地域への空爆が含まれる。

ロシア空爆地域 AFPより
 ロシア空爆地域 AFPより

IS支配地域 CNNより
 IS支配地域 CNNより


対する有志連合を率いるアメリカはこれらの行動に非難の声をあげる。
なぜロシアによる軍事介入を防ぎきれなかったのだろうか。この裏にはどのような取引があったのだろうか。

我々日本人は、インテリジェンス、いわゆる外交交渉というものに相当疎い。
それは一部専門家が日本のために動いてくれている、という認識くらいで、興味もない分野なのかもしれない。
ただし、日本が今の平和な暮らしを継続させていくためには、国民が知らぬところでの外交交渉が全ての鍵を握る。

ただ一つ言えることは、絶対に外部には漏れない情報が世界中を支配しているということ。
これらのインテリジェンス情報は、決してマスコミや一般国民には流れない。流れるようなことがあれば、その当事者は命の危険もあるし、当事国は国益を損なうからである。

映画や小説で描かれるような世界が、現実に国際社会を舞台に繰り広げられている。
国家機密こそが国家を守る最大のカードであり、戦争をしないと決めた日本にとっては、非常に大事な要素を秘めている。それがインテリジェンスだといえる。

今回はシリア情勢を巡る一連の発言を元に、今後どのような展開になるのか分析し、皆さんと一緒に国際情勢を考えていきたい。


9月30日 米・ケリー国務長官/国連本部にて
「イスラム国などが活動していない場所を空爆しているのであれば、重大な懸念を抱く」

重大な懸念。この言葉はよく政治家が使う言葉だが、懸念の裏には対抗策があるのは当然だろう。これはロシアに対する警告と捉えるべきなのか?

9月30日 シリア反体制派「シリア国民連合」・フージャ議長/ロイター通信に対して
「ロシアの空爆はISに対してのものではない。アサドの延命を図ろうとするものに過ぎない」

反体制派を率いるトップの発言だが、これを読み解くと、反体制派とロシアには対話のチャンネルがないのではないか?対IS向けに空爆するのなら反体制派を空爆しないように彼らの拠点や作戦行動を把握しておくのが当然だ。そのためにはある程度の情報を反体制派はロシアに提供しなければならない。しかもアメリカからロシアにそのような情報は絶対に提供しないはずなので、反体制派とロシアには対話ルートがないと推測できる。

9月30日 ロシア国防省・コナシェンコフ少将/インターファクス通信から
「空爆は上空からの偵察と、シリア軍から入手したデータで確認後に実施された」

コナシェンコフ氏は国防省の報道官だが、クレムリンの声を伝える人物でもある。シリア軍から入手したデータ。このデータは何についてのデータなのか。根本的な問題はここだ。ISの情報なのか。反体制派の情報なのか。ここに気付いている人はいるのだろうか?そもそも提供されるデータが反体制派のものなら。そしてそれが外部に漏れたら大スクープである。そもそもシリア軍がISの情報を入手できる能力があるかどうか疑問であるし、ロシアが自らやれば済む話だ。このデータはかなり危険な香りがする。

10月1日 米・アーネスト大統領報道官/記者会見にて
「ロシアの空爆は、シリア反体制派に対する無差別の軍事作戦だ。内戦を長引かせるだけだ」

このような旨をロシア当局者には伝えているだろう。一般的にマスコミ向けや記者会見での要人の発言はすでに「鮮度が低い」状態だ。
すでに当事者間ではその発言をもとにした行動をしている。つまりメディアに掲載され、私たちが見るころには「事後報告」的な意味合いが強い。

10月1日 ロシア国防省・コナシェンコフ少将/記者会見にて
「武器庫などを攻撃し、山岳地帯にあった「イスラム国」の戦闘指揮所も破壊した」

このように戦果を述べる意味を考えたときに、攻撃した地域をあえて発言すること自体が疑問に残る。戦果とは何人の隊員を殺害し、ISの拠点を奪回した、などのことを指す。
ただ単に攻撃したことを伝えることなど、軍当局者はあまり行わない。ここにロシアの思惑が見え隠れする。

10月2日 オバマ大統領/記者会見にて
「ロシアの空爆は非生産的だ。シリアの米露の代理戦争にするつもりはない」

もはや代理戦争どころの話ではない。有志連合の国々を巻き込んでの世界大戦の様相だ。アメリカの戦略無き軍事作戦の責任は重大だ。
ロシアの軍事介入を引き起こしたのはアメリカと言ってもいい。手詰まりの状況の中、次の一手は考えているのだろうか。


その後の情勢は次の通り

10月2日
米、英、仏、独、トルコ、サウジアラビア、カタールの7カ国はロシア軍のシリア空爆を非難する7カ国共同宣言を公表。

10月4日
ロシア国防省は「イスラム国」の拠点10ヶ所を新たに空爆したと発表。だが実際は反体制派が活動する地域と判明。

10月4日
オバマ大統領が反体制派への武器供与ならびにISへの空爆強化を承認した。(ニューヨーク・タイムズ)

10月5日
ロシア軍はISの拠点9ヶ所を空爆したと発表。その際トルコの領空を侵犯したとトルコ外務省が抗議。NATOも非難声明を発表


情勢は非常に緊迫している。一触即発の雰囲気だ。
第三者的な視点で見れば、対話での解決は困難に見える。ただ、このような情勢を国際社会は何度も乗り越えてきた。
米露の対立はどの時代も、何度も繰り返してきた。だがその度にインテリジェンスの暗躍で最悪の事態を回避してきた。

恐らく今回も米露の交渉は水面下で進んでいるだろう。しかし、表向きには絶対にその情報は漏れない。
考えられる和平へのプロセスは一体どのようなものなのか。

両者とも共通するビジョンは、

シリアの安定
ISの掃討
大規模な戦争の回避

この3つに絞られる。しかし、シリアの安定にアサド大統領が必要かどうかの距離感は、お互い歩み寄るつもりはなさそうだ。
中東への影響力を両者とも手放したくないのが本音だ。世界の平和などは両者にとって後回しなのだ。まずシリアを巡っての争い、という見方が正しいのではないだろうか。

そのアサド大統領は無責任な発言を繰り返している。

アサド大統領
 アサド大統領


「ロシア軍による空爆は成功させなければ中東地域全体の破局につながる」

「有志連合の空爆は1年余り続いているのに、何の成果も出ていない」

「テロ掃討が唯一の方法だ。政治解決を実現するには、まず国家の安定が必要だ」

「シリアの将来を決めるのは外国の高官ではなくシリア国民だ」

シリアの混乱を招いたのはこのアサド本人である。全く自覚の無い発言で驚いた。シリアを難民大国にした大統領がこのような発言をして許されるわけがない。
国家として機能していないシリアの大統領に居座り続けるアサドに、一体どのような密約がロシアとの間にあるのだろうか。そこが今後の焦点になりそうだ。

そこを読み解くことができれば、シリア情勢を先読みすることができるかもしれない。
日本は国家安全保障局を中心に、インテリジェンス情報を収集できているだろうか。

いつまでもアメリカに頼る戦略を取っている場合ではない。軍事的な部分は日米同盟を基に協力すれば良いが、インテリジェンスに関しては独自外交を進めてほしい。
ロシアを説得するだけのものがあれば、十分国際社会で活躍できる資質が日本にはある。

今後も分析を続け、良質な記事を提供していくつもりだ。


分析者、執筆・Mitsuteru.odo
情報交換希望の方、ご意見、ご感想、執筆依頼などがありましたら、こちらまでお送り下さい。

【分析メモ】シリア安定にアサド政権は必要か

カテゴリ:
【情勢分析メモ】
ファイルNo.1-1  シリア情勢 国際/大阪発/対IS戦略とアサド政権


ロシアがシリア領内に空爆開始。ロシアはISの拠点に空爆をしたと主張したが、アメリカはISに向けての空爆ではないと主張。
これはシリア安定のためにアサド政権が必要、必要ではない、という両者の溝から始まった結果と考える。

ロシア国防省より
 ロシア国防省より


シリア安定にアサド政権は → 米は不必要
                → ロシアは必要

シリアは第1次大戦後、フランスの委任統治を受けていた。
アメリカは再びこのシナリオを目論んでいるのか?欧米はアサド大統領の退陣を要求するのなら、かつてのシリアやイラクなどのように「完全統治」が目的となる。

シリアの住民はフランス統治時代のことを覚えているだろうか?
もしそれを意識するのなら、反米路線に切り替わる恐れがある。

アサド政権は意外と国内基盤が強固である。元々、住民の支持は固い。
2014年の大統領選では88,7%の得票率を得て3選された。
この事実をアメリカは十分理解しているからこそ、単独での軍事行動に踏み切れなかったのではないか?

もう一つの問題はシリアに野党勢力がないこと。一連の「アラブ春」では「ムスリム同胞団」が躍動したが、シリアにはムスリム同胞団がいない。

アサド大統領の父親であるハーフィズ・アサド大統領が大量虐殺をおこなった。
1982年にムスリム同胞団が武装蜂起したときのことだ。


シリア内戦の経緯を再確認


シリアはアラブの春の影響から、民主化を求める活動が活発化。
しかし、欧米に支援されたシリア国民連合の統治能力に問題があり、ISやヌスラ戦線らアルカイダ系のテロリストらに混乱の機会を与えてしまう。
シリア国内では少数派ムスリム、キリスト教徒を中心にアサド政権への指示も根強い。
独立志向の高い、クルド人勢力の動きもあり事態は複雑化。

スンニ派住民は自由を求めて「自由シリア軍」を結成。本格的に内戦へ突入。
全ての原因はアサド政権のスンニ派弾圧から始まったものである。

国際社会は国連安保理にて軍事行動発動の議論を開始。
しかしシリアへの影響力を持つ、ロシアが拒否権を行使。国連は機能不全に。

一定の責任を感じるアメリカは「有志連合」と称し、フランスとともに限定的な空爆作戦を決定。さらに中東諸国やトルコまで参戦。
そして今回のロシアの介入に至る。


現時点ではアサド政権の影響力が勝る?


仮にアメリカを含む有志連合がISの支配地域を殲滅し、ISが解体されることになった場合、アサド大統領の処遇はどうなるのだろうか?
ホワイトハウスや各国情報筋にはすでに仮説の段階だが、シナリオが出来上がっているに違いない。
まだ、そのシナリオを発表できる段階ではないし、我々もその情報が入手困難な状況だ。

つまり、それだけシリア情勢は先の読めない事態であることがわかる。
日本のマスコミの情報力では、とても中東情勢を読み解くことはできない。

イスラエル現地からの声では、「イラク、シリアは今後とも予断を許さない状況が続く」「アサド政権はまだ持つのではないか」という見方が根強い。

そもそもロシアも対テロ戦という名目で介入したのだから、有志連合が勝利したとしても、ロシアは「我々のお手柄だ」と主張する恐れは十分にある。
そうなった場合、シリア統治を誰に任すのか?あるいはアサド氏が再び権力の座に着くのか?

本来なら中東の大国であるサウジアラビアやイランが中心となって解決に動きべきなのだが、サウジはISに資金提供していると言われている。
一方のイランは対テロに対して、アメリカと協調する準備があると主張。
ただ、イスラエルの反発によってアメリカも苦しむことは目に見えており、イスラエル対イランの構図がまたクローズアップされてしまう。


和平交渉のシナリオ


まずは各国ともに基本姿勢に帰るべき。共通の敵はテロだ。
IS、ヒズボラ、ヌスラ戦線...。当然ながら国家が安定し、治安が良くなればテロは防げる。

有志連合などという名称も使わないほうが良い。言い方は悪いが、ロシアもシリアの混乱に巻き込むべきだ。
ロシアはアサド政権の延命が最大の目的であり、これを実現することで西側諸国に強烈なインパクトを残そうと企んでいる。
対ISは名目だけ。アサド政権が延命すればそれでいい、とそれくらいにしか思っていないのでは?

そして最悪のシナリオは、ロシアがシリア国内の反体制派に空爆したと、報じられているが、まさかISとの密約など存在しないだろうか、ということだ。
「反体制派を鎮圧するから、ISはロシアを攻撃しないでくれ。そしてアサド政権を延命することに理解を示してくれ」
とんでもない仮説であり、可能性は低いが、相手はロシアである。クリミアさえも軍事力で手にする国家だ。

しかし、ISは世界を厳格なイスラム社会にすることが目的なので、アサド政権を容認することはないだろうし、話し合いに応じるような組織でもない。
だが、有志連合の攻撃から逃れるのであれば、考えられない策ではない。

ロシアを巻き込む。

その意味で、和平交渉を求めたい。
日本、アメリカ、シリア、ドイツ、フランス、ロシア、トルコ、イランの8カ国協議。
国際社会が話し合って、一致した行動を取るべき。
地理的に、イスタンブールやテヘランを想定。

最大のテーマは内戦終結後のシリア統治。
日本が参加する意義はそこにある。内戦終結後の復興だ。PKOで治安維持、民政移管を日本が担う。
かなり高度な任務になる。非常に危険な任務だが、成功すれば自衛隊は民政移管のプロ集団として世界に認められる。
積極的平和主義。平和を世界に広げていく。その考え方に従うなら、このシナリオはベストだ。

そして米露の考え方の違いをいかに埋めることができるか。
これが解決しないと、シリアは永遠に紛争地帯のままになるだろう。

続報をお待ち下さい。


分析者、執筆・Mitsuteru.odo
情報交換希望の方、ご意見、ご感想、執筆依頼などがありましたら、こちらまでお送り下さい。

イギリスのシリア空爆と日本が抱える潜在危機

カテゴリ:
9月7日に、イギリスのキャメロン首相は、シリアに初めて無人機による空爆をおこなったと発表しました。
イスラム過激派組織IS(自称イスラム国)に参加した、イギリス人2名を含む、戦闘員3名を殺害したとされています。

1


さらにフランスもシリア空爆の準備に入ったと発表しています。いずれも両国はこの空爆を自衛の措置と判断しています。
この自衛の措置とはどういうことなのか。
フランスに関しては、今年に入りテロの標的とされています。今でも記憶に新しいパリのカフェでのテロ事件を筆頭に、無数のテロリストが市民の中に紛れ込んでいます。
さらに昨日の記事のテーマだった難民問題も深く関わっています。難民の多くはアフリカ地域から、との報道が大勢ですが、中東各国からの難民も、混乱に乗じてフランスに入国しているとされています。

この難民の中に、テロリストが紛れ込んでいたら容易に入国を許してしまいます。
普段空港などの国境地帯には、テロリストの入国を防ぐために厳重なチェックが実施されています。
簡単にはテロリストも入国できません。

しかし、「私は難民だ」と言い張ることができれば、入国のリスクは減る可能性があるわけです。結果、市民のなかにテロリストが紛れ込んでもわからないのです。
残念ながらこのような視点で、日本のメディアは報じません。国際的な視野が全くありません。グローバルな時代において国際的な視野をもつには、様々な視点から
国際情勢を読み解かなければなりません。

昨日の補足になってしまいますが、このような背景があることで、素直に難民を受け入れることができない訳です。
英、仏両政府はそのことも踏まえ、難民を受け入れざる得なくなったことで、国民の支持を失う可能性がありました。
そこで今回の空爆です。ではなぜ、このタイミングで空爆なのか。

難民を受け入れることで、テロリストの流入の可能性が増えた。その国民の批判をかわす目的で、何らかの対策を政府は取らなくてはならない。
そこで空爆をすることで、テロ防止のために政府はしっかり動いている、ということをアピールする狙いがあるのでしょう。
また、ISが支配を進めているシリアに空爆することで、ISに対してけん制する効果も見込めます。

以上のことから何の前触れもなく、突然空爆を実施したと推測されます。
国際関係は非常に複雑で、ひとつの国家がある行動を取ったことで、関係するあらゆる国に影響を与えます。
そのことを一般の国民に知らせるのは、本来メディアの役割です。そのメディア(特に日本の大手テレビ局、一部の新聞社)が自覚していない現状なのです。

今回の空爆は、日本にとって対岸の火事ではありません。
以前、私はネットメディアを主宰していましたが、そこで何度も発信してきたようにテロリストからすれば日本は、敵国です。テロの対象なのです。
実際、今年の初めに日本人ジャーナリストが拘束され、殺害されました。

3


いつ、東京や大阪の都市部、原発、自衛隊や米軍基地などの重要施設で爆破テロが起きてもおかしくないのです。その意識を、いいかげん日本人は持つべきです。危機は身近に迫っていることを認識すべきです。

パリで起こったテロが最たる例です。テロはほぼ毎日、アフリカや中東で発生しています。(日本の新聞は相変わらず、国際面の小さな記事扱いです)
それがパリという世界有数の大都市で起こった衝撃は、はかりしれないものがありました。
普通であれば、「パリで起こったのなら、東京で起こっても不思議ではない。日本は本当に安全なのか?」という議論になるはずです。

4

確かに事件直後はそのような言論に包まれました。テレビや新聞でも連日そのニュースで持ちきりでした。
それが今、どうですか?
今回の空爆のニュースも特集で組まれることはありませんし、この記事のようにテロと関連して報じる内容はありません。

なぜ空爆が必要で、今後の見通しと、日本が取るべき行動、さらに日本人がテロに対してどう向き合うのか。そこまで問題提起しなければ、
公共の電波を使う資格はないでしょう。

世界の平和を担ってきたアメリカはシリアへの無人機の空爆を続けていますが、確かな成果を挙げられているのかは疑問です。
そもそも空爆というものは、標的以外の一般人も巻き添えにしてしまう側面があります。

5

テロの首謀者や組織の幹部を殺害する目的だったとしても、巻き添えになった一般人は空爆をおこなった国を良くは思わないでしょう。
逆に恨んでしまう恐れもある。そういう感情を利用して、テロリスト達は一般人をテロ組織に加入するリクルートしています。
空爆の矛盾がここに生じます。テロの根絶には地上軍の展開が必須ですが、イラク戦争で疲弊したアメリカは簡単に地上軍を派遣しません。

今の時代は各国が団結して、役割分担をこなしてこそ、平和を勝ち取らなければなりません。その意味でいうと空爆という形ではあるものの、
イギリス、フランスは世論も含めて責任ある行動をしたのではないかと、思います。

変わって、私たちが平和に暮らす日本はどうでしょうか。
現在、安保法制を巡る賛成、反対の意見で国民が混乱しています。一部の反対派の主張に、自国の守るための法案、戦争を未然に防ぐ法案が「戦争法案」という
捻じ曲げられた方向に歪められて、それが平気に新聞紙面を飾っています。

6


7

現在の日本は残念ながら、自国の安全を守ることについて、一致できない国なのです。
そのような国が国際貢献をしていこう、ということ自体が間違っています。

若い世代の読者の方々は特に、国際的な視野を持つべきです。
すでにグローバルな時代ですが、これからさらにグローバル化は進みます。学生のうちから国際交流もさかんになっていますし、社会人の方は、取引先やお客さんが外国人だ、という方もいるでしょう。国際結婚も増えてきて、さらに日本はグローバル化することでしょう。

その時に国際情勢や外国人の文化を、知っていると、知らないとでは雲泥の差です。
そしてその積み重ねが、世論として表面化し、日本の取るべき行動が間違った方向に進む可能性があるのです。

それは今、なのかも知れません。

今日は、ただの空爆のニュースでも様々な捕らえ方がある、ということをお伝えしました。


記事執筆・Mitsuteru,odo
ご意見、ご感想、質問などがありましたら、こちらまでお送り下さい。

このページのトップヘ

見出し画像
×