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中国船沈没 日本への謝意をマスコミはどう報じたか

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中国船沈没


 8月11日の早朝、尖閣諸島付近で中国漁船とギリシャ船籍の大型タンカーが衝突した事故を受け、海上保安庁が、遭難していた中国人を救出したことに対し、中国政府が謝意を示しました。
中国外交部の華春瑩(ホア・チュンイン)報道官は「救助された6人は11日夜、無事に中国側に引き渡された」と説明し、「中国は日本が今回の救助活動で示した協力、人道主義の精神に称賛の意を表する」と表明しました。

 ここで考えたいのは、もし中国の領海側に近い地点でこのような事故が起こった場合、どうなるか。政治的な問題は抜きにして考えてみても、中国当局の監視活動や救出活動が機能するのでしょうか。ましてや、今回は中国が挑発を繰り返して、力による現状変更を試みる地点での事故でした。日本政府は「尖閣に領土問題は存在しない」と表明していますが、実質的に紛争状態にあるこの地域で、皮肉にも中国人を救出せざる得ない事態に発展してしまいました。人道的には当たり前のことですが、どこか当たり前に思って欲しくない、という思いも心のどこかで思ってしまいます。

 今回は、中国が日本側に対して救出の謝意を示したことについて、日本の主要メディアはどのような解釈をしているのか、比較していきましょう。


NHK 8月12日 配信記事

「今回、漁船の乗組員を救助したのが日本側だったことについて、中国のネット上では「中国当局の船は何をしていたのか」といった批判も上がっていて、報道官としては日本の対応を評価しつつも中国船による捜索も強調することで、国内の批判を和らげるねらいもあると見られます」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160812/k10010632171000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_014

時事 8月12日 配信記事

「華副局長は、漁船沈没に関して2回にわたり談話を発表。最初の談話では、日本側が救助したことに触れていなかった。尖閣諸島周辺での中国公船や漁船による挑発行為で日中関係が悪化する中で、今回の救助で両国の雰囲気が好転するか注目される」

読売 8月12日 配信記事

「中国国内のインターネットでは、日本への感謝の一方で、周辺海域に多数投入されている中国海警局の公船について「どこにいたのか」「(海保による救出は)日本の実効支配を証明したことになる」と批判する書き込みも目立った」

日経 8月12日 夕刊

「一晩に二度にわたり談話を発表するのは異例。中国側が公船による挑発行為を続けて日中関係が悪化する中、日本側に謝意を示すかどうか中国政府の中で見解の調整に時間がかかったとみられる」


 今回のポイントは中国国内の反応と、尖閣は誰のものなのか、という部分でしょう。NHKの記事にある通り、中国国内では「監視していた中国船は何をしていたのか?」という疑問が出ています。これは尖閣を守り抜きたいと考える私たち日本人も同じ考えです。中国の公船(武装した海警局の船。日本の海上保安庁にあたる)が尖閣周囲の接続水域に展開している理由は、中国漁船を指導するためだという見解を中国政府は発表しています。「指導」とは漁業を安全に行なうことを目的にしているはずです。にも関わらず、ギリシャ船の貨物船と衝突したことは非常に不可解です。ただ単に中国海警局の力量不足なのか、はたまた意図的に事故を起こしたのか。疑問が残る結果となりました。そのメディアもそこには触れていません。

 時事の記事は非常に楽観的です。「この事故と救出活動が日中両国の雰囲気が好転するかどうか」という趣旨の内容ですが、それはありえません。この事故の後、中国公船は8日ぶりに接続水域から離脱しましたが、今日(12日)になってすぐに接続水域に戻ってきています。中国がこの事故を機に尖閣を諦めることはまずありません。全てが計画的に作られたものですから、そのオペレーション通り、中国共産党と周近平の指示通り、公船も漁船も展開してくるでしょう。

 読売の記事に中身は感じられませんが、やはり中国海警局の批判があったことに注目しています。また日経は中国外務省の談話発表が遅れたことの理由を示しています。このようにひとつのニュースに対して様々な見解を出すのがメディア、マスコミの特徴です。その事実に対して記者や新聞社の思惑、主張が散りばめられているのです。その主張を探し出すのは時間が掛かりますし、忙しい現代人には面倒な作業ですが、「一つのニュースで様々な考えがあるのだ」ということがわかれば、日々のニュースもまた違った視点で見ることができます。その手助けをしたいと考えていますので、ぜひ今後も「マスコミ比較.com」をご利用下さい。


古川 光輝

尖閣侵略での中国政府への抗議の全容

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抗議
 
 中国による尖閣諸島周囲への挑発が続いている中、ギリシャ船籍のタンカーが中国漁船と衝突する事故が起きてしまいました。200隻を超える船団ですので、偶発的な事故が起こる懸念は以前から指摘されていましたが、現実のものとなりました。公海上だったのですが、日本の領海の周囲ということで海上保安庁が中国人の船員を救助しました。日本周囲の海域ですから当然のことですが、我々の税金で警備している海上保安庁が、侵略を続ける中国人を救出するという、何とも不都合な事態となっています。

 そのニュースはさておき、今回は日本の外務省が、この尖閣挑発についてどのように抗議をしたのか、外務省の発表を全て紹介し、それに伴う産経新聞と、朝日新聞の論調を見ていきましょう。


外務省発表の中国への抗議全容
http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000179981.pdf

8月5日(金)
【中国公船による領海侵入】
15:05 頃/16:30 頃 アジア大洋州局参事官 → 在京大公使参事官
17:10 頃 杉山外務事務次官 → 程永華駐日大使
17:30 頃 伊藤在中国大次席公使 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長

8月6日(土)
【周辺海域に新たに複数の中国公船確認】
11:45 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京大公使
13:15 頃 横井駐中国大使 → 孔鉉佑・外交部部長助理
18:00 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長
18:15 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京大公使

8月7日(日)
【周辺海域に新たに複数の中国公船確認】
08:29 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京大公使
10:15 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長
【中国公船による領海侵入】
11:25 頃 杉山外務事務次官 → 程永華大使
13:25 頃 横井大使 → 孔鉉佑・外交部部長助理
14:00 頃 滝崎アジア大洋州局審議官 → 郭燕・在京大公使
17:00 頃 杉山外務事務次官 → 程永華大使
20:10 頃 石兼総合外交政策局長 → 郭燕・在京大公使
21:20 頃 石兼総合外交政策局長 → 郭燕・在京大公使
22:10 頃 横井大使 → 孔鉉佑・外交部部長助理
【現場の緊張を更に高める中国側の行動】
23:15 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京大公使

8月8日(月)
【中国公船による領海侵入】
12:45 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京大公使
16:00 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長
19:30 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京大公使
21:10 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長

8月9日(火)
10:10 頃 岸田外務大臣 → 程永華大使
11:10 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長
13:50 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長
14:15 頃 四方アジア大洋州局参事官 → 郭燕・在京公使
16:40 頃 滝崎アジア大洋州局審議官 → 郭燕・在京公使
17:37 頃 四方アジア大洋州局参事官 → 郭燕・在京公使
18:15 頃 伊藤次席 → 欧陽玉靖・外交部辺境海洋事務司長

8月10日(水)
11:19 頃 金杉アジア大洋州局長 → 郭燕・在京公使


 外務省発表によると、平成24年時点では1000トン以上の大型中国公船の勢力は40隻であったことが明らかにされています。しかし、3年後の平成27年にはその3倍の120隻を保有するまで勢力を拡大しています。また、例年夏の禁漁期が明ける8月以降、東シナ海にて約1000隻を超える中国の漁船が操業しているのを確認。漁の主な種類はウマヅラハギやアジ、サバ等のようです。
それだけ日本の漁業(特に石垣島の漁業)は相当な影響を受けていることがわかります。

中国公船の動向
 
 このデータは尖閣諸島周囲に中国船がどれだけ展開しているか、数を示したものです。日本外務省が発表しています。赤が領海侵犯、青が接続水域に侵入した数です。 

 では外務省の抗議について、産経と朝日はどう報じたのでしょうか。
ニュースでも報道されている通り、岸田外相は程永華駐日大使を8分以上待たせるという、外交的には「失礼」に当たる行為をしたそうです。
それだけ日本政府は怒りに満ちている、ということをアピールする狙いがあったと思うのですが、2紙はどう報じたか。


産経 8月9日【緊迫・東シナ海】

「領海侵入を繰り返す中国側に対し、抗議のレベルを上げるとともに、“非礼”で遇することで無言の怒りをぶつけた。岸田文雄外相は、立って迎えた程氏に遅参をわびることなく、目も合わさずに着席を促した。外務省の杉山晋輔事務次官らの度重なる抗議にもかかわらず、あからさまな主権侵害を続ける中国への不満を最大限伝えるため、わざと“外交非礼”を演じたのは明らかだった。」



朝日 8月10日 記事

「日本側が抗議のレベルを上げたのは、度重なる申し入れにもかかわらず、中国の領海警備などの任務を担う中国公船による尖閣諸島周辺での日本領海への侵入が止まらないからだ」
「自衛隊の艦船に警察的な活動を取らせる「海上警備行動」の発令も選択肢としてはあるが、「冷静な対応を継続する」(稲田朋美防衛相)と慎重な姿勢だ」
「中国の程大使は岸田外相との協議後、日本語で記者団に対し、この海域が中国固有の領土で自国の船舶が活動するのは当然としつつ、「事態をこれ以上、複雑化させないよう、ともに解決に向けて努力すべきだ」と話した。しかしその直後、中国語での受け答えでは、「日本は、つべこべ言うべきではない」と険しい表情で語った」



 産経、朝日ともに記事全文では当然のことながら中国への批判を織り交ぜています。しかし、朝日においては中国側の見解もきちんと報じていることがわかります。程大使の最後の発言は、岸田外相の抗議を全く聞き入れてないことがわかります。報道という意味では朝日の方が豊富な情報を織り交ぜていると言えますが、「日本の新聞」ということを忘れてはならないと思います。挑発行為を繰り返し、力による現状変更を試みているのは中国です。それなのに、「事態をこれ以上、複雑化させないよう、ともに解決に向けて努力すべきだ」と言う中国側の論理は通用しません。まるで子供騙しです。

 この様子を見ていますと、今後も尖閣への挑発は止むことはないでしょう。
我々日本人は自分たちの領海が犯されている事態を、見過ごしていいのでしょうか。


古川 光輝

中国による尖閣諸島侵略を新聞社説はどう伝えたか

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  ここ数日に渡り、中国による尖閣諸島への挑発が強まっています。 しかしそれは今に始まったことではありません。尖閣諸島周囲には 以前から継続的に武装した中国海警局の艦船や、漁船が接続水域や 領海に侵入しています。その数そのものが急激に増えたことで、最 近になりクローズアップされていますが、「何を今さら」と思って いる人が多いはずです。

  中国による尖閣諸島への挑発について大手新聞社の社説が出揃いましたので、今回は各社がどう論じているか比較してみたいと思います。


毎日新聞 8月10日付 社説

「中国海警局の公船多数が尖閣諸島周辺の領海侵入や接続水域での航行を繰り返し、日本政府が連日、抗議する異常な事態が続いている。こうした挑発は対話の環境を悪化させるだけだ。中国は一方的に緊張を高める行為を自制すべきだ」
「6月に中国海軍の艦船が同諸島の接続水域を航行したり、「国際海峡の航行」と称して日本領海に侵入したりするなど東シナ海での活動も活発化している。中国には漁民を編成した準軍事組織として海上民兵の制度がある。大量の漁船の集結に警戒感が高まるのも当然だ」
「一方で中国には日本が「中国脅威論」を内政や外交に利用しているとの不信感が根強い。相互不信の解消には日本も本気で関係改善に取り組む姿勢を示す必要がある」
http://mainichi.jp/articles/20160810/ddm/005/070/034000c

読売新聞 8月9日付 社説

「力による現状変更の狙いが明白であり、看過できない。中国には、強く自制を求めたい」
「尖閣諸島は歴史的にも国際法上も日本固有の領土であり、日本が一貫して実効支配している。領海侵入は明確な主権の侵害だ」
「中国には、漁民を訓練して組織化した「海上民兵」が存在する。軍の指示で、係争海域で「先兵役」を担うこともあるという。十分に警戒せねばならない。海上保安庁は今春までに、巡視船12隻が専従で尖閣諸島周辺海域を警備する体制を整えた。今後も、新規巡視船の建造や要員の増強などを進めることが大切だ」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20160808-OYT1T50231.html?from=yartcl_blist

朝日新聞 8月10日付 社説

「沖縄県・尖閣諸島沖に大量の漁船が現れ、中国の公船が領海侵入を繰り返している。漁船と公船が大規模に行動している点で、これまでにない動きだ」
「中国が主権を主張する海域に公船を出し、拠点をつくり、じわじわと実効支配に向けた既成事実化をはかる。それは、南シナ海での経緯と同じだ」
「複雑な問題があるが、対立より協調を探ることが互いに利益となると確認したはずだ。あの合意に立ち返って、早く事態を収拾すべきだ」
http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=com_gnavi

産経新聞 8月日付 社説


「東シナ海で、中国が対日攻勢を一気にエスカレートさせている。安倍晋三政権は、力による圧迫に屈せず、尖閣諸島を守り抜く具体的方策をとらねばならない」
「現状で尖閣を守り切れるのか。海上保安庁は、巡視船12隻の尖閣専従体制を整えているが、今の事態を受け、他の管区からの巡視船の応援を強化すべきだろう」
「日米の対応を遅らせようと、軍事行動であることを隠蔽(いんぺい)するため、偽装漁船に乗った海上民兵や特殊部隊が、民間人を装って尖閣に上陸する恐れがある。
 軍艦を白ペンキで塗り替えた武装公船と大漁船団に紛れ込んだ偽装漁船の組み合わせで、尖閣占領の訓練をしているかもしれない。そうした視点が必要である」
http://www.sankei.com/column/news/160808/clm1608080001-n2.html


  各社、全体的に中国への批判を強めていることがわかります。普段から中国に対して気を遣っている報道をする国内の大手新聞社ですが、さすがに今回は中国の批判をせざる得なかったのでしょうか。

  しかし残念なのは朝日新聞。日本のメディアなのにも関わらず普段から日本政府批判を展開する朝日新聞は、まるで中国政府の機関紙のようです。「じわじわと実効支配に向けた既成事実化をはかる。それは、南シナ海での経緯と同じだ」と書かれている部分は鳥肌が立ちます。例えばこの記事の前部分に中国への批判が展開されていれば全く違う解釈が可能なわけですが、批判に触れないままこの文脈を展開してしまっては中国の考え方を宣伝しているようなものです。日本国民としては非常に違和感を感じます。

  新聞の社説で一番注目するべきは、冒頭の文脈です。社説で扱うテーマについて、その新聞社がどう思っているのかをいち早く知るには、社説の冒頭で全てがわかります。尖閣について毎日は「中国は緊張を高める行為を自制すべきだ」と指摘し、読売は「看過できない。中国には強く自制を求めたい」として、同じ論調であることがわかります。

  産経は一歩踏み込んで「尖閣諸島を守り抜く具体的方策をとらねばならない」と指摘し、日本がどのように対応すべきなのか、国民に議論を促すところまで踏み込んでいます。しかしこれは至って普通の理論だと解釈していいのではないでしょうか。尖閣諸島は日本の領土であり、尖閣周囲の海域も日本の領海なのです。その領域に他国の船舶が領域侵入し、接続水域などで挑発行為を繰り返す事実を私たちは無視していいのでしょうか?その国に住む私達は自国の領土が安全に確保されてこそ、幸せで、あるいは普通の暮らしをすることができるのです。自国の領土が犯されている事実を正しく認識し、共有すれば、その次にすべきことは「領土を守るためにどうすればいいのか」そのことを国民全員で議論することではないでしょうか

  その点において朝日の社説冒頭には、「漁船と公船が大規模に行動している点で、これまでにない動きだ」と、呑気なことを未だに羅列するだけに終わっています。「大規模」ということが問題ではなく、領海侵犯を繰り返していること自体が問題ではないのでしょうか。

  この問題は例えば日本政府が中国相手に気を遣っているとすれば、もはや打つ手はありません。マスコミや政府関係者はよく「事態を収拾すべき」だと語っていますが、事態を収拾する方法は中国が領海侵犯をしないことです。これが全てです。日本が海上自衛隊を派遣したことで、中国が海軍の艦船を尖閣に展開したとしても、それは日本政府の失策ではありません。領土領海を守るために当然の策を講じたまでです。

  尖閣には島民の存在しません。人が住んでいないことが日本政府の弱腰を招いている部分はあると思います。これが沖縄や人が住む離島であれば、海上保安庁によって拿捕、臨検が行われるはずです。しかしそれが果たして正解なのか。尖閣においても当然の措置を取るべきだと私は思います。それは日本の領土だからです。

  そしてここでは触れませんが、尖閣の現状を正しく報じないのは新聞だけではありません。大手テレビ局は尖閣諸島での中国の挑発行為を正しく報じていません。それだけは最後に指摘しておきたいと思います。ご意見をお待ちしております。


古川 光輝
https://twitter.com/mitsuteru1127

中国海軍のフリゲート艦が尖閣接近  事態は許されない領域に

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中国海軍のフリゲート艦が尖閣諸島付近の接続水域まで接近し、中国による尖閣への威嚇がエスカレートしている。エスカレートと言うより明らかに尖閣諸島を狙った行為であり、日本が軍事行動に出ないことを理解したうえでの行動である。

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もはや、ここまで来ると一触即発の事態である。中国はこれまで海警局の船で威嚇していたが、今回初めて軍による行動を起こした。領海の侵犯はなかったが、日本からすれば完全に国防の危機事態である。


問題はこの事実を日本人はどう捉えるかだ。


自国の領土が脅かされるという事態に不慣れな日本人は、ここまできても中国に対して何も思わないのだろうか。海に囲まれ、比較的、国防上の恩恵があり、領土が奪われるなどの行為がなかった日本において、実際に中国やロシアが手を出そうとしている。



領土を略奪されるということが、現代においてまるで考えられない事態のように我々は思いがちだが、それが平和ボケなのである。「まさかそんなことが」と思っていることが実際に行われている。実際に人が住んでいない小さな島だということは関係ない。尖閣を奪われ、実効支配されれば、この海域の漁業は不可能になり、国益を害する。



また、日本人に足りないのは「適度なナショナリズム」である。領土が略奪されそうになることは、国民のナショナリズムを刺激する最高レベルの行為である。陸続きであるヨーロッパや中東などでは、これらの行為があったとき、軍事的緊張が一段と加速する。それは当事国の国民が望むものでもあり、自国の領土をやすやすと他国に侵略されるなど、一般感覚ではありえないことなのである。



尖閣は日本の領土である。その領土が中国が奪おうとしている。軍の艦船がすぐ目の前に来ているのである。誰がどう見ても一目瞭然である。この現状を鑑みて、誰が中国の擁護をするというのだろうか。また、日本人全員が、尖閣をどう守るべきかを考えるべきなのである。そのための国防上のあらゆる施策を政府に求めるべきなのである。



Mitsuteru.O

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