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北大西洋条約機構(NATO)が、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討に向けた米国中心の有志国連合参加に向けて調整を進めていることが複数のNATO外交筋への取材で分かった。テロ対策での役割増大を求める米トランプ政権の意向に沿った形だが、慎重な一部の加盟国に配慮し、戦闘活動は行わないことを強調し、25日のNATO首脳会議での合意を図る。(毎日新聞)


半端な介入と無関心が危機を招いた


このニュースはトランプ大統領の意向がほぼ100%実現したと言っても過言ではない。NATOを対IS戦争の当事者に招くことで国際包囲網を構築することにひとまず成功した。米国とNATOは切っても切れない関係であるためNATOも地域の国防を鑑みた際に致し方ない決断だったのだろう。


しかし抜け落ちる点がある。NATOは直接的な軍事行動を取らないようだ。予算やリスクを重く見る一部の加盟国が軍事行動に後ろ向きなためである。ということはどういうことか。何も変わらないということである。明日、NATO首脳会議が開かれるが、それに合わせた名ばかりで偽りの参戦発表となった。


英国でテロがあったように欧州ではテロをいかに防いでいくかが大きな論争を呼んでいる。その割には対IS戦への積極的な軍事作戦の参加には後ろ向きだ。国内でのテロ対策と抑止に手がいっぱいになっているのだろうか。


【国際】IS掃討へ、イラク軍が地上作戦を開始

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(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に支配されたイラク北部モスルの奪還作戦で、同国のアバディ首相は19日、市西部での地上作戦が始まったことを明らかにした。

アバディ首相は国営テレビでの演説を通し、この作戦をモスル解放に向けた「新しい夜明け」と呼んで部隊を激励した。

作戦に参加するイラク連邦警察は初日の成果として、ISIS戦闘員79人を殺害、複数の武器関連施設を破壊し、10カ所の村を奪還したと発表した。
さらに車爆弾13台と爆発装置30個、爆弾を仕掛けたベルト5本を解体したほか、トンネル3カ所を破壊し、多数の砲弾を押収した。
イラク軍側は数週間前に市東部を奪還していた。西部でも空爆を仕掛けてきたが、本格的な地上作戦は初めて。

http://www.cnn.co.jp/world/35096822.html

モスル

IS壊滅に向けた地上作戦が本格化しています。ISもモスルからはほとんど撤退しているようですが、大型の建物に爆弾や地雷を仕掛けており、完全な解放まではまだ時間がかかるようです。

これにより車両での通行が困難になり徒歩での移動になるので、銃撃戦などが予想されています。ISはドローンも所有していて、ドローンから爆弾を投下する攻撃を行ったり、自爆テロも行うので、イラク軍は苦戦するとの見方が強まっています。

悲しいのは日本のメディアです。国際社会を脅かすテロ組織を壊滅できるかどうかを占う、重要な一戦なのに、日本メディアの報道は皆無です。

「ISは米国が作り上げたものだ」という指摘もあります。確かにその側面はありますが、もしそうであったとしても、ISが日本にとっても脅威であり、テロの危険があることを理解していれば、無関心でいれるものではありません。


日本は今日も北朝鮮のニュースばかり。本当に情けないの一言です。


Mitsuteru.O

 

 

IS掃討には今が正念場 日本メディアの意識の低さに驚愕

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イラク・モスルで行われているISからの奪還・解放作戦の戦況について世界中が熱い視線を送っている。
世界を震撼させている恐怖の過激派組織の一掃につながるかどうか、大事な戦いであることが明白であるからだ。

ISモスル


しかし日本のメディアの関心の低さには驚く。日本にテロの脅威が無いためか、それとも国際社会が感じている危機感の共有ができないだけなのか、理由はさておき非常に悲しい現実である。

関心を示さない日本メディアの代わりにこのブログでIS戦の詳細を伝えていく。

確実に進むモスル奪還作戦

イラク軍統合作戦司令部によると、モスル近郊では同日までに78の町や村が解放された模様。 イラク軍側はIS戦闘員772人を殺害し、23人を拘束。車に仕掛けられた爆弾127個を解体した。2つの爆弾工場を発見し、400発近い爆弾を処理しという。

その結果、 ISの戦闘員と家族が数十人単位でモスルを脱出し、イラク北部シンジャルの南方に位置するIS支配地区、バージを通ってシリア側へ越境しているようだ。ISは確実に退却をしており少なくともイラク側の発表だけを見ると順調に作戦は進んでいると言える。

残虐性で対抗するIS


キルクーク


一方のISはシリアへの退却を進めながらも、モスルで抵抗を続ける姿勢を見せながら残虐な行為も行っている。
国連人権高等弁務官事務所によると、ISはモスルの南およそ45キロのサフィナ村で住民15人を殺害。ほかの住民に恐怖心を植えつけるため、遺体を川に投げ込んだようだ。また、モスル郊外の建物で拘束していた元警察官50人を殺害したという情報があるという。

また、ISはイラク軍への陽動作戦として、イラク北部のキルクークで奇襲攻撃を実行した。
キルクークのカリーム知事は「攻撃は終結し、市内は現在、通常の状態に回復している」と述べて撃退したことを言明。3日間の戦闘でIS側は少なくとも74人が死亡し、一方で政府側では治安部隊を中心に46人が死亡した。今回の襲撃の首謀者を含む複数のIS戦闘員を捕虜として拘束した。

またイラクの戦況ではないが、パキスタン南西部クエッタで警察学校の宿舎が襲撃され、死者61人、負傷者117人が確認された。ISが犯行声明を出している。

活発化する周囲国の軍事行動

軍


モスル奪還作戦の成功により各国もIS掃討に向けて活発化している。
トルコ軍はISとクルド人武装組織を同時にたたく「ユーフラテスの盾」作戦を開始。それ以降にトルコ軍による空爆や砲撃で子ども22人を含む市民96人が死亡した。

さらにロシアのリャブコフ外務次官「人道的停戦を改めて実施するかどうかという問いは、今の時点では現実的ではない」という見方を示し、米国が主導する有志連合の怠慢と外交的解決の見通しの乏しさを理由に、早期に再停戦に踏み切る可能性を否定した。

ロシアに関しては「疑わしきは攻撃対象」としてシリア内戦に臨んでいるため、反体制派(自由シリア軍)やイスラム戦線にも攻撃を加えている。ISの掃討には絶対にロシアの協力が必要である。

米国はISが首都と称するラッカへの攻撃を強化すると宣言しており、これでIS掃討はかなり進むかも知れない。しかし気をつけなければならないのは、ISによるテロ攻撃。弱体化したときにテロを繰り返すので、警戒したい。


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【IS戦争】イラクで決戦 モスル奪還作戦が始まる

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イラクのアバディ首相は17日未明にテレビ放送された声明で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に支配されている北部の都市モスルの奪還作戦が始まったことを明らかにした。
戦闘は数週間続く見通し。同国中部ファルージャや西部ラマディをISISから奪還した作戦と同様、激戦となることが予想される。
(CNN)

イラク・モスル
 

イラクでISに制圧されていたモスルの奪還作戦が始まった。数週間前からいつ始まるのか、と噂されていたがついに本日その作戦が始まった模様。イラク軍を中心に、介入を続けている有志連合軍、シーア派民兵、クルド人部隊の合同作戦のようで、モスルの東西から包囲作戦を実行する模様。

シーア派民兵がモスルの東西どちらかから攻撃を仕掛けて、戦闘機からの空爆も立て続けに行い、モスルから脱出を試みるIS戦闘員を迎え撃つ作戦だ。ISはすでに攻撃を察知しており油田を爆破するなど抗戦の構えを見せているが、今回の作戦は非常に大規模であり、イラクのアバディ首相がテレビ演説を行うほど大々的な発表も行い、その本気度が伝わっている。「イラクの未来を左右する戦いである」との趣旨で国民に結束を呼びかけている。

モスルの住民も避難しており、ISも負傷した戦闘員をシリアに帰還する動きを見せており、いよいよ大規模な交戦が始まる見込み。ISはモスルを失えばイラクにおける支配地域のほとんどを失うことになり、大打撃となる。シリアでの戦線にも大きな影響を及ぼすことになり、組織の弱体化につながるのは必至であり、日本では注目されていないが世界中でモスル奪還作戦が注目されている。


今、世界で起こっていること。みんなで考える。
「NOW! TIMES」

イラク、シリアの作戦について

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シリアへ米中央軍の最高司令官が訪問したようで、クルド人部隊やアラブ系の民族部隊への支援を続ける意思を示した。
また、イラクでファルージャ奪還に向けて、最終的な作戦に入ったようだ。地元住民にも非難勧告を出していて、大規模な空爆が予想される。

ファルージャ


シリアでは相変わらずシリア政府軍、ロシア軍、有志連合軍、アラブ連合、反体制派、ヌスラ戦線、ヒズボラ、そしてISなど、まるで戦国時代のように、血を流す戦いを続けている。
しかし世界共通の敵であるISについては弱体化が確実に進んでおり、各国の空爆が効果をあげているのは事実である。
まず、このISの壊滅をすべての国で取り組めば、シリアの混乱は解決の道へと進む可能性がある。


これらの作戦はもしかすると、有志連合が当初予想していた第2段階の終結を意味するものなのかもしれない。有志連合の作戦には第3段階まである。
この第2段階とはISをラッカ(シリア)とモスル(イラク)の根拠地から追放するために、これらの地域を孤立化させることを目的にしている。
この第2段階作戦は、イラクではユーフラティス流域でアンバール県の安定を回復し、ティグリス川流域ではモースルの孤立化を目指して、既に始まっている。
注目される最終段階では、特殊部隊も使い、ISが再び復活できないようにするために彼らを壊滅させることである。


シリアでは先日、ロシアがアメリカに合同作戦を打診したようだが、アメリカが拒否したという。有志連合を率いる立場としてロシアと手を組むことはできないだろう。
一方イラクでは、何やらきな臭い動きが目立つ。それはグリーンゾーンでのデモが過激化していることだ。イラクの元指導者サドル師率いるデモ隊だが、とても不穏な気配がする。
イラク政府の運営に不満を残すスンニ派の代表的な指導者である。この人物は先月、テヘランへ訪問している。イランと接触する理由がわからない。なぜシーア派の大国の後ろ盾を取り付けたいのだろうか?


イラクは、アメリカが目指した民主政治の失敗作に終わる可能性が高い。存在しない大量破壊兵器から始まったイラクの悲劇は最終局面を迎えている。フセイン・バース党の消滅からスンニ派の冷遇に至るまで、ここ最近のイラクは褒められるような政治を行っていない。結局はイラクのことはイラク国民で決めればよかったのかも知れない。終わりの始まりとなるのか、はたまたイラクが民主主義の旗を降ろさずに立ち直るのか。


ただシリア、イラクでのアメリカでの動きは、この有志連合軍の戦術オペレーションの表れだと言える。
最終段階に突入するまでに、イラクの政治に関する道筋は付けておきたいところである。ただ繰り返すようだが、サドル師とイランの接触は注意すべきだ。イランがスンニ派を助けるために大規模な作戦を行う可能性もある。シリアでは、もはや停戦と和平などできる状態にないので、とにかくISの壊滅から手を付けるべきだろう。


Mitsuteru.O


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ベルギーの逆襲 ISへの空爆強化へ

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ベルギーがIS掃討作戦の強化のために、これまでイラクのみで空爆を行なってきたが、今回シリアでの空爆にも参加することを決定した。

ベルギー

時事通信・ブリュッセル支局によると、ベルギー政府は13日、イラク領内で参加している、米国主導の有志連合による過激派組織ISへの空爆について、対象をシリアにも広げる方針を決めた。
 
AFP通信によると、ミシェル首相のスポークスマンは、シリアでの空爆は「国連安保理決議に沿ってISやその他のテロ組織が支配する地域に限定する」と述べた上で、7月1日から開始すると明らかにした。

http://www.jiji.com/jc/article?k=2016051301147&g=isk


現在有志連合軍は、 アメリカ、フランス、カナダ、イギリス、オーストラリア、オランダ、ベルギー、ドイツ、デンマーク、ヨルダン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーンで構成されている。
この指揮を執っているのはアメリカで空爆実施回数もアメリカが単独して行なう回数が圧倒的に多い。
CNNの資料を参考にしてみよう。

CCN資料1

このようにアメリカ主導による作戦であることは明らかである。
ベルギーはブリュセルテロへの報復として、シリアへの空爆を始めるようだが、有志連合の作戦の大幅な変更はないだろう。もちろんベルギーがシリアのISに空爆することで、少しばかりの効果は期待できるが、今後もアメリカが主導権を握り、IS壊滅を目指していくと思われる。

ISに空爆を行なっているのは有志連合だけでなく、ロシア、さらにアラブ連合による空爆も実施されている。
アラブ連合による空爆は小規模なものだと伝えられているが、もはやISは全世界の敵であることを証明している。ここもCNNの資料を示したい。

CNN2

やはり戦闘機の数だけで見てもアメリカが突出している。
次にフランスとなっているが、やはりロシアの存在が際立つ。
ロシアは有志連合軍には参加せず、ISの空爆を行なっているが、軍事オペレーションの視点で考えたとき、ロシアはアサド氏の要請のもと、シリア国内の基地を利用している。ということはISの拠点にも近く、本来なら対IS戦で一番の成果を出さなければならないはずである。ロシアがISに対しての最前線に立っているということだ。

しかし、ロシアはアサド政府軍と協力して、反体制派にも空爆をしている。このような余計な軍事オペが、IS壊滅への道のりが遠ざかっているのである。

しかしIS壊滅作戦は確実に効果が出ている。
ISはラッカで非常事態宣言を出し、守りを固めているようだ。しかしこの非常事態宣言なるものが、何かのサインなのか。外国に眠るホームグロウン、ローンウルフ型のテロリストが動く恐れもある。注意したい。これまでも状況が苦しくなったときに大規模なテロを繰り返してきたからだ。

日本も、シリア支援に介入することが決まっている。
軍事作戦に関わる必要はないが、シリア内戦終結、ISの掃討作戦が終了すれば、ただちにシリアの復興に全力で取り組んでもらいたい。それが国際貢献というものである。


Mitsuteru.O

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ケニアでバイオテロ計画発覚 グローバル化するテロリズム

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~この記事の要点~

・ケニアでバイオテロ計画犯逮捕
・米軍がIS幹部殺害
・出口の無い対テロ戦争


ケニアで衝撃的なテロ計画


衝撃的なニュースが入ってきました。ケニアでバイオテロの計画が立てられていて、何とか摘発したようです。

・ケニア警察トップのジョセフ・ボイネット長官は、ISにつながる東アフリカのテロ組織による大規模なテロ計画を阻止したと発表
・容疑者らは炭疽菌を使ったバイオテロを計画していたとしている
・この計画に関連してケニアとウガンダの警察がこれまでに3人を逮捕したことを明らかに
ボイネット長官
「同容疑者の組織には医療専門家もいて、ケニアで炭疽菌を使ったバイオ攻撃を仕掛ける計画だった」




これは怖いですね。ケニアでは首都ナイロビで2013年にショッピングモールで大規模テロ攻撃がありましたから、テロへの関心は高まっています。
ケニアの警察当局のプレスリリースには、「アフリカでのISの影響はケニアに留まらず、ソマリアなど他の国々にも進出している」と掲載されています。
さらに脅威なのはバイオテロを企んでいたこと。生物兵器ですよ。ゲームや映画の世界の話かと思いますよね。

▼強力な毒素を持つ炭疽菌(CNN)
たんそきん ロイター


炭疽菌は、実験室で製造するのが比較的容易だそうです。
粉末、スプレー、食品、または水を使用して運搬されることが可能。炭疽菌は、発熱、腫れ、息切れ、激しい痛み、混乱、流血や軟便、さらには死を引き起こす可能性があります。
非人道的な行為です。爆弾で無差別に死傷させる自爆テロも非人道的ですが、こうした生物兵器の使用は恐怖でしかありません。
アフリカのテロ組織といえば、ショッピングモールテロを起こした、アル・シャバーブやアルカイダ、ボコ・ハラムといったところですが、ISにつながるのネットワークがあるのかどうか...。
とにもかくも、摘発されたことに胸を撫で下ろしています。ISは絶対に生物兵器を使用する気ですからね。


以下のサイトに炭疽菌についての学術的な詳しい記述が掲載されています。
気になる方は、ご覧になってください。


米軍がIS幹部殺害作戦


米軍がシリア・イラクで、ISの幹部を狙った作戦を実行したようです。


・米軍はシリア、イラク両国で、ISの狙った空爆を相次いで実施し、オーストラリア国籍の幹部2人とスーダン国籍の幹部1人を殺害
・米国防総省と豪司法省が5日、発表。
・国防総省のクック報道官によると、米軍は4月22日、シリア北部アルバブでスーダン国籍のアブ・サード・アルスダニ幹部を標的に、有人機による空爆を実施。同幹部は米英とカナダに対するテロ計画に関わっていたという


ISの幹部を外国人が努めているケースが増えてきました。対外的な宣伝と、英語などの言語を買われて抜擢されるのでしょうか。
また、出身国内に帰ってテロ攻撃をさせるために、わざと高い地位を与え、忠誠を誓わせるという手法なのかもしれません。
先日の当ブログでお伝えしたホームグロウンテロもしかり、もはやISの思想(厳格なイスラム原理主義に基づくカリフ国家の設立)など関係ないのでしょう。
ISの思想に共鳴してISに参加しているとは思えない。ただ、社会への不満を発散させるためではないのか?


社会に不満があったり、自暴自棄になったとしても、なぜ過激派へ参加するのでしょうか。
暴力で全てを解決し、さらに目的達成のために大量殺戮も辞さないという組織が世界中にはたくさんあります。
しかし、いわゆるヤクザや半グレとは違って、テロリスト達は本気で新たな秩序を作ろうとしています。新たな国家の樹立のために、爆弾を製造し、銃を乱射し、人質を取ることで目的を達成しようとする。


米軍の動きを見ていて思うのですが、対テロ戦の「新しい戦争」は「終わりのない戦争」なのだとつくづく思います。
国家ではない、非国家の組織が相手に掃討作戦は可能なのか。追えば追うほど、出口のないトンネルにさまよっているような感覚になります。
これから20年、30年後の世界はどうなっているのか。その岐路に今、私たちは立っていると思います。


Mitsuteru.O


引用参考元
・CNN
・INQUISITR
・時事通信


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日本メディアが報じない中東情勢Vol.6 (反体制派とヌスラ戦線が合流?、シルトでIS作戦決行)

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~この記事の要点~

・イドリブでまたもや空爆
・シリア反体制派とヌスラ戦線が合流?
・いよいよリビア・シルトで大詰めの作戦決行
・シリアで移行政権の枠組み合意?


おはようございます。
目新しい動きは無いのですが、先日お伝えしたシリア・アレッポでの48時間の停戦は今のところ守られているようです。
停戦期限はもう終わりますから、また戦闘が始まる恐れがあります。これ以上の破壊は両者に取って悪影響だと思うのですが、どうなるでしょうか。


シリア北部、イドリブで空爆

▼空爆があったシリア・イドリブ(グーグルマップ)

▼イドリブの市街地(グーグルマップ)
イドリブ


アレッポの停戦で、少しは落ち着きを取り戻せば、と願っていたのですが、アレッポの南西部に位置するイドリブで空爆が行なわれました。
シリア政府軍の空爆だと思います。先日はイドリブの野菜市場が被害に遭いましたから、連続での空爆です。これはヒドイ。
これにより、一般市民少なくとも28人が死亡したと、「シリア人権監視団」が発表しています。
空爆を受けたのはヌスラ戦線が掌握しているイドリブ県サルマダに近い場所にある国内避難民キャンプで、女性や子どもを含む市民28人が死亡し、50人が負傷したとのことです。



これに関連して興味深いニュースを発見しました。


反体制派とヌスラ戦線が合流?


▼シリア・ダマスカスで旗を広げるヌスラ戦線の兵士(CNN)
ヌスラ戦線

ロシア・スプートニクが伝えています。要点は

・米国防省はアレッポで反政府勢力がヌスラ戦線と合流したことを認めた
・アメリカが過激派組織の拠点を正確に把握していないことは明らか
・穏健派の反体制派にも一定の影響を及ぼす



これを先ほどのイドリブの空爆に照らし合わせると、ロシアの頭の中が見えてきます。
ロシアの言い分としては、アメリカはヌスラ戦線やISの拠点を把握しきれていない。そのためヌスラ戦線を狙った攻撃を積極的に取れない。
それが原因で過激派の支配地域を広げてしまった。シリア軍とロシア軍はそれを看過できないから、ヌスラ戦線への空爆を積極的に実行する。
民間人に被害が出たとしても、それは致し方ない。実際に過激派に打撃を与えているのはロシアなのだから...。こう言いたいのでしょうか。
アメリカに任していては、テロ掃討は不可能だ。そうアピールした記事であることは否めません。


リビアのIS戦はいよいよ大詰め


リビアでは、IS掃討作戦が進んでいます。カダフィ政権崩壊後、混乱に付け込んだISもリビアでは壊滅しそうな勢いです。

▼今後のリビアを占ううえで最重要地点のシルト(グーグルマップ)


・リビアの各地の軍が協力してISの拠点シルトを攻撃することがすでに決まっている
・シルト解放合同作戦本部の報道官は、シルト解放作戦は今週末に始まると語った模様
・作戦はリビア東部からの軍と西部からの軍が協力して行い、作戦に参加する航空機のための空港が2か所近くに用意されている模様
・報道官は、作戦参加の軍は更に現地に到着しつつあり、数日以内に完全な体制が整うと語った


日本メディアでは絶対にお目にかかれません。いよいよシルト解放作戦が実行されるようです。
この作戦でリビア軍がシルトを奪還できたら、ISはリビア撤退を余儀なくされるでしょう。
しかし現地メディアではかなりの激戦が予想されていて、ISは総動員で待ち構えている様子。さらに地雷の埋設も完了しているようです。
恐ろしいですね。このようなことが現実に行なわれている。皆さん、想像できるでしょうか?今週末ですから、注目すべきです。犠牲者が多く出てしまうでしょう。


本当に?シリアで移行政権に関する合意?


この記事を見た瞬間、飲んでいたコーヒーをこぼしそうになったのですが...。
イランのParstodayに信じられない記事が。

・国連シリア特使が、シリア政府と反体制派の間で、新たな移行政権に関する合意が締結されたことを発表
・国連のデミストゥラ・シリア特使は文書を公開し、シリアの政府と反体制派の協議団は、この文書によればシリアの独立、統一、領土保全、内政不干渉を支持する中で、新たな移行政権の役割に関して合意を締結しているとのこと。
デミストゥラ特使
「この文書ではまた、戦略的な問題、テロ対策を行う合同の組織、国境地帯や地域の安全に対する支援の提供、集団的な安全を確保するための中立地帯の設定方法について、双方が立場を明確にする必要性が強調されている」


これだけの大ニュースならCNNやAFPも伝えているはずなのですが、このイランのニュースサイトでしか配信されていません。
(日本では当然ながら取り上げてない。それからイランからの発信というのがまた信用ならない...。)
移行政権の合意、とありますが、反体制派は移行プロセス自体にアサドが関与している時点で拒絶していたはずです。
そこがクリアされずに合意するはずがありません。アサド政権を維持したがるイランの思惑でしょうか。これはインテリジェンスも含んだ、非常に緻密な戦略の一環かも知れません。


こうして情報を整理して、まとめてみますと各国の思惑が透けて見えるようになります。
まだまだ私も予備知識が足りていないと自覚していますから、勉強と研究を重ねて、精進していきます。
そのなかで皆様に有益な情報を発信していきたいと思います。
本日も頑張りましょう。


Mitsuteru.O


引用参考元
・グーグルマップ
・AFP
・スプートニク
・アルアラビアネット
・パーツトゥデイ


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日本メディアが報じない中東情勢Vol.5  (シールズ隊員死亡、安保理の非難声明)

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~この記事の要点~

・米特殊部隊シールズ隊員1名
・アレッポ空爆に安保理が非難声明
・イエメン和平にクウェート政府が仲介


おはようございます。
とりまとめ、最新の中東情勢をお伝えします。


ISの攻撃 シールズ隊員が死亡


▼イラク北部モスル近郊で交戦(CNN)
ISモスル CNN
 

イラクのモスル近郊の、クルド人部隊の領域にISが襲撃した模様です。
ここで米海軍特殊部隊シールズの隊員、1名が死亡したようです。詳細は以下の通り。


・イラク北部モスル近郊で3日、クルド人部隊の拠点がISの集団に襲われ、米海軍特殊部隊SEALの隊員1人が死亡
・現場はモスル北方約30キロの前線
・ISは車による自爆攻撃を仕掛けたりブルドーザーを使ったりして、クルド人自治政府の治安部隊ペシュメルガの検問所を突破し、さらに3~5キロ離れた基地へ攻め込んだ
・米軍はF15戦闘機や無人機から爆弾20発以上を投下して反撃した



国防総省のクック報道官は「ISを永続的に敗北させることによって、この犠牲に報いる」と述べました。
ISは弱体化しているとお伝えしていきましたが、弱体化自体は間違いないと思います。
しかしながら、前線での戦闘は戦争状態ですから、当然あるわけで、ISの襲撃を読めなかった背景に何があるのか、米軍またはクルド人部隊の作戦に改善の余地があるのかと思われます。


通信傍受や、電子兵器を使用していますので、無線や電話の傍受は必ずしているはずですが、奇襲のような攻撃はなかなか防ぎきれません。アメリカからすればシールズ隊員の戦死はショックだと思います。
テロ掃討は世界の安全に貢献しています。多数の犠牲があることを忘れてはならないでしょう。


安保理が非難決議採択


先日、シリア北部のアレッポで、病院が空爆によって破壊された事実について、国連が動きました。
安保理は本日4日にもアレッポ情勢に関する審議を行う予定です。これに先立ち3日、安保理は別の会合が行われたようで、医療機関に対する攻撃を非難し、それら機関を保護するように求める決議を全会一致で採択しました。


▼国連の安保理決議の様子(国連ニュースセンター)
国連決議 国連ニュースセンター
 

・安保理はシリア等における医療機関に対する攻撃に対する攻撃が増加していることを非難して、関係者に対して医療機関を守ることを求める決議案を全会一致で採択
・このような攻撃は戦争犯罪に当たるとしており、決議はアレッポでの施設に対する攻撃で少なくとも30が死亡した事件から1週間もたたないうちに採択された
・国連事務総長は、関係国がこのような攻撃を止めさせ、違反した者の責任を問うように求めた



この空爆はシリア政府軍、ならびにロシア空軍のによるものとされていますが、ふざけているのか、ギャグなのか、安保理は全会一致で採択しています。(ロシアが入っている)
この事実を無視して、国連は無理やり採択に持ち込むのですから、よく理解ができません。


国連は戦勝国クラブですから、この時代に不向きなのは明らかです。
しかもアメリカの役割もオバマ大統領になってからは見直されてきましたし、国連が何をやるのか、というビジョンが見えづらくなりました。
解決策は国連が考える、という時代は終わったのかもしれません。



イエメン和平の動き


和平が近いとお伝えしてきたイエメンですが、フーシの停戦が守られていないとして、政府側が和平会議の出席を拒否しているところまで、報告しました。ここで新たな動きが。
会議開催地のクウェート政府が昨日3日にも仲介に乗り出して、各方面と接触しているようです。GCCの事務局長も仲介のために3日クウェイトに到着している模様。


一方で情勢は、タエズでフーシ連合が政府軍陣地、民間人地域に対して、ロケット等を激しく発射し、またタエズに対する包囲を強めているようです。
攻撃の対象は特に、タエズの南、および東部地域。
またフーシ連合はタエズの包囲強化に成功し、住民の間の食糧、医薬品の欠乏が激しくなっています。



イエメンでもシリアでもそうですが、和平会議の話が出てからも戦闘は活発化しています。
少しでも和平の主導権を握ろうとする証拠ですね。これは戦後処理問題と理論は同じで、結局戦勝国が強いということ。
日本でもそうですが、軍事的敗北を喫した国や組織は、和平や平和条約締結時に不利な合意を求められるものです。
そのような戦後体質が現代にも染み付いているのですね。中東を注視していれば、毎日様々な動きがありますから、本当に勉強になります。


また、今後はYoutubeにて、音声でも中東のニュースをお伝えしていこうかと思います。
通勤時、暇なときにでも、教養の一つとして、中東情勢・テロ関連のニュースを(日本では報じないニュース)皆様に幅広くお伝えしていきたいと思います。
たまに、動画で姿をお見せしようと思いますが...。


そのなかで今よりも多くの方々に見てもらって、意見交換ができたら嬉しいですね。
では良い、一日を。



Mitsuteru.O


参考引用元
・CNN
・国連ニュースセンター
・アルアラビアネット


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日本人の国際情勢の無関心 もう何も知らないでは済まされない

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~この記事のポイント~

・テロリストに普通の外交交渉は通じない
・中東情勢に無関心でいられることが平和ボケ
・対テロ戦における軍事介入はどこまで必要か?


解決策はあるのでしょうか?


世界はテロとの戦いに苦しんでいるのが現状ですが、どのようなプランが一番正しい策なのか未だに定まっていないのが心配です。
まず断っておきますが、テロリストの対話はまずありえない。それは道徳的にも、それから国際法の視点で見てもありえないこと。テロ組織は国家ではありません。(ISは一方的に国家であると主張。確かに統治はしているが)今までの国家対国家の枠組みで定められた国際法ならびに国連の機能は、テロ組織への対策としては機能しなくなっています。

▼自らの目的達成のためにテロや攻撃を仕掛けるIS

IS
 
IS2


これを補完する国際的枠組みは残念ながら存在しない。各国が単独で国防や抑止のために、または地域の秩序のために動いているにすぎません。
有志連合の枠組みは以前からも使われてきましたが、国連や国際法の枠組みではなくあくまで有志。しかもそれは各国の利害が絡み合って、パワーバランスの維持に努める以外に効力はあまり発揮しません。

さらに心配なのは、テロに対する一致した政策を取れないことです。よく各国首脳は「テロを断固許さない」「テロに屈しない」と言いますが、(日本も含めて)テロ対策やテロリスト掃討のための有効な手段を持ち合わせていません。
それが現代の戦争の形であることを、どれだけの人が気付いているでしょうか?


何も知らないでは済まないところまできている

日本に住んでいてテロ攻撃に無縁(実際は危機は迫っている)な生活を送り、ましてやテレビニュースでも普段からテロに関する議論をやらない、または無視する現状では、日本人のテロに関する知識は皆無であると考えます。
日本で万が一、テロが起こった場合、それはパニックになることは必至です。まずマスコミはパニック報道を起こし、防ぎきれなかった政府を批判するでしょう。そして日本でも反イスラム運動が起こる恐れがあります。いずれもその発端は、普段からニュースをチェックせず、政治や国際情勢に無頓着ないわゆる無党派層が中心となるでしょう。(日本人の大多数はこれにあたる)

テロが起こる背景や、なぜ日本が標的になるかなど、これまで考えたことのない人々にとって、自国でテロが起こったときの衝撃は凄まじいものがあります。
かつて9.11のアメリカ同時多発テロで見たあの衝撃をほとんどの人が忘れているかも知れませんが、ISも元々はアルカイダ系で、あの9.11から現代まで繋がっていることを覚えておくべきです。

日本は70年前の敗戦から直接的な軍事的侵略は受けていません。(領土の侵犯や思想的な侵略は日常的に受けているが)
ある意味、それは驚くべきことですが、やはりそれはアメリカの抑止力が効いているのでしょう。それ以外に考えられません。
もし、日本でテロが起これば、戦後初の外国による攻撃と認定されるのです。(オウム真理教による地下鉄テロがあったが)
しかも相手は国家ではない。そのジレンマは計り知れないものがあります。

そして忘れてはならないことは、すでにそのような事態がニューヨーク、パリ、ブリュッセル、マドリードなどのような大都市で発生し、さらにボストン、ナイロビ、カイロなどの主要都市でテロ攻撃が相次いでいます。もはや他人事ではないことが明らかですが、日本ではどうも関心がないようです。

私は以前からこのブログで、日本人はもっと安全保障における危機感を持つように、と提言してきましたが、日本国民全体としてテロの脅威をどう見ているのでしょうか。
一番的外れな考えは、冒頭でも書いたように「まずは対話から」と主張する人達。
まず、基本的に対話とは外交のことであり、国と国との利害調整や対立はその外交の対話によって解決策を見いだします。ところがテロ組織は国家でなく、さらに外交機能はありません。相手は対話無しで攻撃を加えるわけで、対話の意思などありません。自らの目的達成のためにテロを用いて  屈服させることを目的としています。
そのような相手に対話をする?全く意味がわからない論理です。

では代案はあるのかと言われれば、確たる解決策はないのですが、一番有効なのは軍事行動でしょう。
恐らく、対話せよと主張する人達は軍事行動に批判的な人達であると思われます。
しかし、対話が通じない相手である以上、軍事的手段しか残されていないのです。通常の国家対国家での外交対話でも、ギリギリのところまで交渉して、決裂したら戦争に突入します。(それがシリアやイエメンで行われていることを覚えておきたい)
これが対テロ組織の場合、対話が抜け落ちて、攻撃を抑止するために軍事的手段に頼らざる得ないのが、現状です。

本当に難しい問題ですよね。この事態を招いたのは、アメリカの中東への消極的な姿勢であることは、かなりの確率で高いわけですが、オバマ大統領の気持ちもわかる。対テロ戦で疲弊したアメリカをこれ以上、対テロ戦に参加させたくないと思うのも当然です。ただそれが間違いであったことが、以下の記事によって証明されています。


4月15日
米軍 IS作戦に電子戦機投入
米欧州軍は15日までに、ISとの戦闘に向け、戦術航空機を新たに投入したと発表した。これまでより前線に近い位置でISの通信能力を攻撃できるようになるとみられる。発表によると、米欧州軍はIS掃討作戦を支援するため、米海兵隊所属のEA-6B「プラウラー」からなる飛行大隊をトルコのインジルリク空軍基地に派遣したとしている。プラウラーはISISの通信を傍受できるほか、ISISが保有するレーダーや通信機器を電子妨害することにより、同盟軍の地上部隊や攻撃機を保護することも可能。

4月19日
米軍 IS作戦にヘリ攻撃を採用
アメリカ国防総省はISに対する軍事作戦で、重要拠点の奪還を目指すイラク軍への支援を強化するため、作戦の助言に当たるアメリカ兵を増派するとともに、攻撃ヘリコプターを作戦に投入できるようにすることを明らかにした。
カーター長官は、地上作戦を担うイラク軍の助言に当たるアメリカ兵を増派するとともに、アメリカ軍の攻撃ヘリコプター「アパッチ」を作戦に投入できるようにすること、砲兵部隊を追加で派遣することなどを明らかにした。
アメリカ国防総省によると、増派するアメリカ兵は200人余りで、これに伴いイラクへの派遣要員の規模の上限を4000人余りに引き上げるということ。
ISに対する軍事作戦で、イラク軍は重要拠点モスルの奪還に向け態勢を強化しており、今回の増派によってアメリカ軍としても、より前線に近い場所でイラク軍への助言が可能になるとしている。

4月25日
米軍 シリアへ増派決定
ドイツを訪れているオバマ米大統領は25日の演説で、シリアへ米特殊部隊員250人を増派する方針を正式に表明する。米当局者2人が語った。
米政府高官はCNNに「オバマ大統領はこのところ、ISISと戦うイラク治安部隊やシリアの現地部隊などへの支援強化に向けて一連の措置を承認している」と指摘し、今回の表明もその一環だと述べた。


これらのニュースが、アメリカの方針転換なのか、ハッキリ言えるものではありませんが、少なくとも有志連合やロシアによる空爆でISは弱体化していることがわかっています。
このタイミングで立て続けに攻撃能力を上げていくことは、軍事戦略上当然のことだと思いますし、成果も出ていることからある程度の世論の支持も期待できます。
やはり対テロ戦において重要なことは、ある程度の軍事介入は絶対的に必要であり、テロリストの拠点を認識しているのなら、空爆はやむなしでしょう。
世界各国の情報機関はISやアルイカイダが次の大規模テロをどこでやるつもりなのか、必死になって情報収集をしています。それを未然に防ぐ抑止のためにも、最低限の軍事介入は必要でしょう。
そして空爆で戦闘員の多くが殺害されていますが、それがIS戦闘員の士気を低下させて、ISから離脱するということが実際に報告されています。軍事介入することが悪だという間違った指摘には騙されないようにするべきです。


ISは他の過激派組織と違い、当初は欧米各国への大規模テロをやるより、イラク・シリアを「イスラム国家」にするためだけに目的を絞り、ある意味スマートな運営をしてきました。
外国からの戦闘員を募り、SNSを利用し、宣伝やリクルートに力を入れ、占領した地域を統治するという、今までのテロリストがなし得なかったことを実際にやっているのです。
ということは、IS掃討を計画している各国はただ単に空爆により戦闘員を倒すだけでなく、ソフト面の攻撃にも力を注がなければなりません。
豊富な資金源を押さえ、電力・水道などのインフラ設備、武器供与の遮断、通信妨害など、現代の新しい戦い方を模索していかなければならないでしょう。


これまでのようなテロへの報復としたむやみな空爆から、多角的にISに対して攻撃を加えることが重要なポイントになります。
テロ攻撃の防止は情報機関の情報度によって、左右されますが、テロリストへの攻撃によって抑止は可能です。
相手は国家ではなくテロ組織ですが、見方を誤ってはいけません。


日本は北朝鮮のミサイル警戒で、大変な事態を迎えていますが、伊勢志摩サミットの成功に向けてテロ対策を万全なものにしなければなりません。
有志連合やロシアのIS掃討作戦に頼るしかないのが、日本の情けない現状ですが、致し方ありません。
最後に付け加えておきますが、平和なイメージだったデンマークでもIS作戦への強化を発表していますし、先ほどの米軍の増派にしろ、世界的にISの掃討に向けた動きが強まっています。
それはシリア・イエメンの和平にもつながるのですが、平和の実現のために世界各国は身を削り、リスクを負いながらも、介入しています。
対話が通じない場合や、外交が決裂した場合、戦争になるのは常識的なことです。平和の実現には痛みを伴うのです。
日本人もそれに、気付くべきではないでしょうか。


古川 光輝

政治フリーペーパー「JAPAN IN THE WORLD」

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