この記事のポイント
▼米国は中国に対してロシア支援なら制裁発動を示唆
▼マリウポロ劇場への空爆でなおも数百人生き埋め
▼ゼレンスキー大統領の国会演説23日で決定
▼停戦交渉はロシアの時間稼ぎにすぎない
米「ロシア支援なら中国制裁」 中国は従う可能性なし

米バイデン大統領と中国の周金平国家主席がテレビ会談を行った。

ブリンケン国務長官は中国がロシアに対して武器や経済的支援を行った場合、中国への経済制裁を示唆している。だが中国とロシアの関係上、さらに対米戦略のパートナーとして中国が米国に言いなりに動くことは考えづらく、中国は秘密裏にロシアへの支援を続けていくと予想される。
マリウポリ劇場空爆、安保理が非難

侵攻が続くウクライナで住民が避難した東部マリウポリの劇場にロシア軍が無差別空爆を実施した件で、国連安保理が「残虐行為」などの非難が相次いでいる。一般市民を狙った攻撃であるのは確実で、ロシア軍の残虐行為が改めて浮き彫りとなった。国連のディアカルロ政治局長は「徹底的な調査が必要」としている。
なおも数百人が生き埋めに
ゼレンスキー大統領によれば劇場から130人が救出されたが、なおも数百人が瓦礫の中に生き埋めになっているとしている。ロシア側は一連の無差別攻撃を否定しているが、もはや言い訳は通じず、誰も信じはしないだろう。
ゼレンスキー大統領23日に日本の国会で演説
数日前から要請があったゼレンスキー大統領の国会演説だが、日本政府は23日に実施することを決めた。23日の午後6時から。本会議場でのモニター設置が難しい模様で、国会施設内の別室で行われる見込み。これまでゼレンスキーは英国、米国、カナダ、ドイツでの議会演説を行っている。
米国での演説では「真珠湾攻撃」発言があり、日本の世論もざわついたが、主要国が演説を受け入れているほか、日本国民に対して「戦時中の指導者」の生のメッセージを届けることで、平和ボケした日本人の目を覚ます意味でも意義は大きいのではないかと思う。
🇺🇦てる🇯🇵国際保守愛国党@mitsuteru1127
ここまで情報が出ているなら決まりですね。どんな発言するのか。まず戦時中の指導者としてちゃんと聞いてみようと思う。先入観なしで。 https://t.co/NOQLj95lmk
2022/03/18 18:36:33
停戦交渉は停滞 ロシア時間稼ぎか?
断続的に続く停戦交渉だが、進んでいるかのように見えて停滞しているのが現実だ。協議の中で15項目の停戦案が浮上した模様で、報道を総合してまとめると、
●ウクライナのNATO入り断念
●クリミア半島、ルガンスク、ドネツクの併合?
●米英トルコからの保護措置の是非
●「非軍事化」に対する両者の認識の違い
●ロシア軍撤退と第三国の「安全の保証」
関連記事:「ウクライナ戦争終結には「中立化・非軍事化」が交渉の最大の争点 そして中国の動向に絶対目を離すべきではない」
中立化に関してはNATO加盟を断念したことからクリアされたといえる。ロシアが一貫してそれを求めていたことを考えれば早急に停戦すべきだが、軍事的目標をいまだ達成していないロシア側は停戦条件の項目を増やし、交渉を停滞させて、補給路の確保や部隊の立て直しを実施するために時間稼ぎをしているようだ。
執筆・構成:てる

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